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マスク氏、「スターシップ」の軌道上飛行を11月に実施する可能性を示唆

スペースX社の創業者兼CEOであるイーロン・マスク氏は先日Twitterで、現在初飛行に向けた改良が行われている待望のスターシップが、早ければ11月にも打ち上げられる可能性があることをほのめかした。

スターシップの軌道上飛行日の更新について尋ねる好奇心旺盛なTwitterアカウントからの質問に、マスク氏は「来月末かもしれないが、11月の可能性が高いようだ」と回答した。「我々はその時までに2つのブースターと船を軌道上飛行のために準備し、およそ2ヶ月に1つの割合でフルスタック生産する予定だ。」いつものように、彼のツイートは数千の「いいね」と数百のリツイートを集めた。

これは、マスク氏が、静止して一部組み立てられたスターシップがエンジンを噴射し、数秒でブースターを包む砂と塵の雲を蹴り上げる様子を「7エンジン静止発射」というキャプションとともに12秒間の動画でツイートしてからわずか2日後のことである。彼はこのツイートに続き、”Great for clearing dust!”と言って2つ目のツイートをした。

前述の通り、マスク氏は人類を多惑星種、特に火星種にしたい考えで、この目標を達成するためにスターシップを使いたいと考えている。2021年7月、彼のチームがテキサス州ボカチカで完全に積み上げられたスターシップを建設したとき、彼はこの現実に一歩近づいたのだ。スターシップは完全に組み立てられると、これまでに作られたどのロケットよりも高くなり、サターンVの高さを10メートル上回り、約770万キログラムというサターンVの2倍以上の推力を生み出すと予想される。スペースX社はウェブサイトで、スターシップの地球低軌道への積載量は100トン以上になるとしており、これはサターンV(130トン)とほぼ同量である。

マスク氏は以前から、自身のTwitterアカウントで、人類をいつか多惑星種にしたいという願望について、非常に積極的かつオープンに発言していることで知られている。8月31日、彼は自身のTwitterアカウントを通じて、スペースXが「来年は最大100回の飛行を目指す」と述べた。彼の民間打ち上げ会社は2022年にすでに42回という記録的な打ち上げを行い、今週末には43回目の打ち上げを控えているにもかかわらずだ。ちなみに、SpaceXは2021年に31回の打ち上げを成功させている。

今のところ、スターシップはボカチカでまだいじられており、いつ初飛行が行われるのか、正式な連絡を待っているところだ。スターシップは初挑戦で打ち上げに成功し、やがて人類を火星やその先に連れて行く船となるのだろうか。時間が経てばわかることだが、だからこそ私たちは科学するのだ。

この記事は、Universe Todayに掲載されたものを、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)に則り、翻訳・転載したものです。元記事はこちらからお読み頂けます。

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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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