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これまでの潜水艦のイメージを覆すまるで宇宙船のような潜水艦「Kronos」が登場

UAEに拠点を置く新興企業のHighland Systemsが、潜水艦というよりもむしろ宇宙船のような、実に未来的なデザインの潜水艦を発表した。「Kronos」と名付けられたこの潜水艦は、我々の潜水艦に対するイメージを根本から覆してくれることだろう。

潜水艦の歴史は長く、今の形状の物は1800年代まで遡るが、それ以降基本的な設計や形状は、ほぼ変わらずに来ていた。

今回、UAEのスタートアップは、DARPAManta-rayプロジェクトにインスパイアされたデザインを発表した。Manta-rayプロジェクトは、DARPAが現在進行中の水中ドローン開発プロジェクトのことだが、今回ご紹介する潜水艦は無人機ではない。ただし、そのデザインはこれまでの潜水艦とは一線を画す。

中に入ってみると、10人の乗客と1人の乗組員を収容できるように設計されている。今までに見たことのない設計の船体は、より少ない燃料消費でより速い速度を出すことができるとしている。この潜水艦は、商業活動に従事することも、救助活動や戦闘活動に特化して建造することも可能だ。

パワートレーンとしては、ディーゼル発電機と電気エンジンの2つを備えており、これらを組み合わせることで、最大54時間の稼働が可能だ。面白いのは、この潜水艦の翼は陸上での運搬を容易にするために折りたたむことができるという。更にサイズは、全長9025mm、全幅7432mm、全高2089mmで、これまでの大型潜水艦とは比べものにならないほどコンパクトだ。

重量は10,000kg、水上での積載量は3,000kgとのことだ。

ディーゼルエンジンを搭載し、最高速度は水上で時速80km弱、水中では時速50kmを誇る。潜水艦の水深は100mを想定、最大臨界水深は250mとのことだ。

また、潜水艦に搭載された1,200馬力の電気エンジンは、潜水艦の推進力として使用することができる。バッテリー駆動の場合、潜水艦の稼働時間は36時間で、これは空気供給が可能な時間と同じだ。その後、空気補給に必要な時間と同じ、1.5時間かけてバッテリーを充電する必要がある。

潜水艦の内部はエアコンが完備され、自動照明システムが採用されている。必要なときには、生命維持装置を自動で作動させることができる。

軍事用とも考えられていると言うことで、なんと戦闘時を想定し、乗組員の両側に3本ずつ、合計6本のミニ魚雷を装備することができる。これらの魚雷は、必要に応じて敵対する船舶や港湾基地を破壊することができる。

水中でボートの下を潜っている画像など、まるで巨大なエイのようでとてもワクワクさせられる

実際に実現するかどうかはまだ未知数だが、是非このままの姿で登場して欲しいものだ。

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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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