Appleは、本日公開したiPhone用の次期OS「iOS 16.0」の第5弾ベータ版にて、バッテリー残量に“%”による表示を導入する仕様を復活させた。
だが、この表示について、実際に使ってみると、少し戸惑うことがあるかも知れない。
これまで慣れ親しんできたアイコンでは、電池残量が減ることを視覚的に表すデザインが採用されていたが、新たに導入される%表示のためには、数字がバッテリーアイコンの中に表示されるため、読みやすくするためには常にバッテリーのアイコンはフル充電されているように表示されるようになっている。そのため、iPhoneのバッテリー残量が例え10%しか残っていなくても、アイコン自体は満タンに表示されるのだ。これはこれまで慣れ親しんできた視覚的な手がかりを台無しにする可能性がある。
これまでのバッテリー残量表示と比較してみると明らかだろう。%の数字のないアイコンは、バッテリー残量を正確には示してくれないが、視覚的におおよその目安を一目で判別するのに役立っていた。説明不要の直感的なデザインだ。
また、低電力モードや電源プラグを差し込むと、バッテリーアイコンの色が変化するのはご存じだろう。低電力モードではアイコンが黄色に、充電中は緑色に変わり、その横に雷のマークが表示されることで、視覚的に速やかにデバイスの状況を認識できるようになっている。
幸いこの新たな%表示の仕様は、設定で簡単にOFFにする事が出来る。馴染まなければ戻せば良いし、新しいデザインが気になる場合は使ってみるのも1つだろう。
恐らくこの%表示は過渡期のデザイン変更という、半ば実験的な物なのではないかと予想される。
そもそも以前はバッテリーアイコンの横に%表示がされていたデザインが、iPhone Xの登場とノッチの導入により、スペース的な問題もあり%表示がなくなったことが、現在の%表示復活を望む声を生む原因でもあった。だが、今後iPhone 14 Pro/Pro Maxにおいてはノッチがなくなると言われており、ディスプレイ上部のスペースが増える事から、バッテリーアイコンの横に%表示を行う事が可能になる。
次期モデルではノッチがなくなるのは一部モデルであるが、今後は全てのモデルでノッチレスのディスプレイが導入されるとも言われており、そうなった場合にAppleは全面的にバッテリー残量の表示を、アイコンによる視覚的・直感的に把握できる物と、数値の並列表記を行う仕様に戻すのではないかと予想する。
それまでは、ユーザーの要望に一部応える形で今回のようなデザインを導入した可能性もあるのではないだろうか。
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