AMDのAMFエンコーダの品質が大幅に改善しNVIDIAのNVENCに並ぶ結果に

AMDの AMFエンコーダは、NVIDIAのNVENCエンコーダに比べて品質が低く、実用に耐えない状況が続いていたが、AMF リリース 1.4.24 の B-Frames の導入により、ついに画質が大幅にアップグレードされたようだ。アップデート自体は数ヶ月前に公開されていたが、Code CalamityのChris Griffith氏によって実際の改善内容が明らかになった格好だ。

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大幅なパフォーマンスの改善を見たAMFエンコーダー

Griffith氏によると、このアップデートは大きな効果をもたらしたという。AMFエンコーダは、RTX 20XXシリーズおよび30XXシリーズGPUに搭載されているNVIDIAの最新NVENCエンコーダに迫る品質を実現しているという。このアップデートにより、AMD Radeon GPUは、低ビットレート画像でNVIDIAの対応製品とほぼ同等の品質を実現し、ゲームストリーミングの選択肢が広がるだろう。

AMDのエンコーダについては、もう何年もサポートと品質に問題があり、ほとんどの場合、NVIDIA の NVENC や Intel の Quick Sync エンコーダなど、他のエンコーダよりも劣っていた。

特に、RTX 20XXシリーズに導入されたNVIDIAの第6世代NVENCエンコーダは、GPUエンコーディングを大幅に向上させ、優れたx264エンコーディングと同等の性能を実現したため、その格差は広がるばかりだった。

第6世代NVENCは4年以上前に発表されたが、AMDのエンコーダは、最新のRadeon RX 6000シリーズGPUでさえもほとんど変わらず、その溝を埋めることは出来なかった。ストリーミングの専門家であるEposVoxのビデオでは、H.264コーデックで実行される低ビットレートのケースにおいて、AMFのストリーミングパフォーマンスがいかにひどいものであるかが見て取れる。

唯一の例外はHVECエンコーディングで、AMDのAMFエンコーダは例外的に優れたパフォーマンスを発揮する。しかし、最近のビデオプレーヤーはすべてH.264のサポートを必要としているため、この機能が実際に使われることはほとんどないだろう。

AMFの画像品質を向上させる決定的な特徴は、AMDのエンコーダにBフレームが再導入されたことである。皮肉なことに、AMDはもともと自社のオリジナルエンコーダおよびデコーダエンジンであるVCEでBフレームをサポートしていた。しかし、AMDは、同社がAMD Raven Ridge APUとRDNA1グラフィックスカードで最初にリリースした新しいVCNエンジンをリリースしたときに、そのサポートを取りやめたようだ。

Bフレームは、現代におけるビデオ圧縮の非常に重要な要素となる。これらのフレームは、IおよびPフレームと対になって、高度に圧縮されたビデオファイルを構築するのだ。Bフレームによって、H.264圧縮アルゴリズムは、ビデオストリーム内の過去のフレームと将来のフレームの両方から画像データを予測することができる。これはオプション機能ではあるが、低ビットレートのストリームの画質を大幅に向上させることが証明されている機能だ。

Code Calamityは、VMAFを用いて、AMF、NVENC、Intel QuickSyncの画質差を測定し、Big Buck Bunnyを参照ビデオとした。このベンチマークでは、最高得点の100点がポイントになる。参考までに、このテストではNVENCが96.13点、Intel QuickSyncが96.37点を記録している。Code Calamityによれば、AMDのAMFエンコーダは、この2つのエンコーダからわずか0.5ポイントしか離れておらず、以前(Bフレームなし)のAMDのAMFは、完全に2ポイントも遅れていたことになる。
このベンチマークは分かりにくいかもしれない。しかし、基本的には、AMFの画質は、現在、NVIDIAの最新のNVENCエンコーダーに肉薄しており、最新のアップデート前に比べてはるかに優れていることを意味する。

VMAF all
AMDが赤で競合他社を少し下回っており、Intelが青、NVIDIAがオレンジとなる(出典:Code Calamity)

現在のところ、この新しいAMFエンコーダのアップデートに関する唯一の問題は、アップデートが公開されてから約4ヶ月が経過しているにもかかわらず、OBSを含むどのストリーミングプラットフォームもサポートを提供していないことだ。理由は不明だが、AMDはエンコーダSDKの実装において、開発者を広くサポートしないという歴史的背景が、サポートの実装に時間がかかっている理由かも知れない。

そんなわけで、このベンチマークはAMFの可能性を伝える物でしかないが、今後OBSのようなアプリが新しいアップデートで対応してくれることでAMDカードユーザーがストリーミングやその他のタスクにAMDカードを役立てられる日が来ることを願わずにはいられない。

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この記事を書いた人

TEXAL管理人。学校の授業でMS-DOSを使っていたくらいの年代。Windows95の登場で衝撃を受け、テクノロジー業界に興味を持つ。以来ガジェット・ゲーム情報を追い続けてうん十年。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題も大好き。

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