Intelの次世代CPU「Raptor Lake」では、新しく拡張されたオーバークロック機能が搭載されるようだ。そしてその機能によって、Intelの新たなCPUは初めての6GHzを超えるx86CPUを実現する可能性が出てきた。
新しいETVB(Efficient Thermal Velocity Boost)テクノロジーが6GHz超えの鍵になる
第13世代Raptor Lakeに対応する700シリーズのマザーボードでは、CPUの管理のために様々な機能を提供することが分かっている。Intelは、全体的な電力効率を向上させるために、新しいCPUでDLVR(Digital Linear Voltage Regulators)を利用すると予想されているが、Raptor Lakeチップの適性がモバイル向けである点を考慮して、DLVRをやめてFVIRに切り替えるかもしれないという情報がある。
オーバークロック機能については、数日前にリリースされたIntel XTU (Extreme Tuning Utility) v7.8.0に、将来のプラットフォーム対応に向けたいくつかの興味深い機能が追加されている。これは間違いなく第13世代Raptor Lake CPUの方向性を示しているだろう。アップデートされたバージョンには、以下のような機能が含まれている。
- コアごとのOC TVBサポートを追加
- パッケージOC TVBのサポートを追加しました
- Efficient TVBをサポートしました
ここで追加されているETVBモード、Efficient TVB(Thermal Velocity Boost)は、AMDのPBO2 (Precision Boost Overdrive 2)に似たような機能で、全く新しい機能である。
そして、これらのオーバークロック機能は第13世代Raptor Lake CPUだけでなく、既存の第12世代Alder Lake CPUにも追加されるているのが興味深い。ただし、現在のラインナップでは最新のOCチューンに完全に対応できず、BIOSファームウェアやパッチが完全に対応するのを待つ必要があるかもしれない。
加えて、Intel CPUのリークを行っているOneRaichu氏によると、第13世代Raptor Lake CPUには、最大6GHzのターボクロックが実現できるSKUが1つ含まれる可能性があるとのことだ。
先ほどのETVBモードとあわせると、Raptor Lakeは6GHzの壁を突破するクロック周波数を提供する最初のx86 CPUファミリーとなる可能性が出てくる。AMDがZen 4搭載のRyzen 7000チップで、複数のスレッドで5.5GHz+を達成し、シングルコアのクロックが5.6~5.8GHzになるという噂もあり、IntelとAMDはクロック周波数について熾烈争いを繰り広げる可能性がありそうだ。
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