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Metaのメタバースでは約50%もの高額な手数料が徴収され、大きな批判を呼んでいる

Facebookの親会社である「Meta」が運営する仮想現実プラットフォーム「Horizon Wolds」において、クリエイターが仮想資産を販売する際に徴収される手数料が、最大47.5%にも上ることから、大きな批判を読んでいる。

手数料は47.5%と高額なものに

ソーシャルメディアの巨人は、月曜日のブログ記事で、「Horizon Worlds」の一握りのクリエーターに、彼らが構築した仮想資産を販売することが出来るツールを発表した(最終的にはNFTを含む可能性がある)。しかし、同社はこの投稿の中で、Metaがクリエイターにいくらで販売させるかについては触れていなかった。

具体的な手数料に関しては、その後「Horizon Worlds」のサポートドキュメントの中に記載が見つかった。それによると以下の通りだ。

クリエイターがHorizon Worldsで構築しているものを収益化するさまざまな方法を試すことができるよう、いくつかの新しいツールのテストを開始しており、クリエイターと直接連携して新しい収益方法を考えています。クリエイターは、自分のワールドで人々が行う購入から収益を得ますが、これには関連するハードウェア・プラットフォーム手数料と、残りの25パーセントに相当するHorizon Worlds手数料が課されます。

例えば、クリエイターが1ドルでアイテムを販売した場合、Meta Quest Storeの手数料は0.30ドル、Horizon Platformの手数料は0.17ドルで、適用される税金の前にクリエイターには0.53ドルが残ることになります。

Create in Horizon Worlds – Monetization

クリエイターが「Horizon Worlds」で仮想資産を売却するには、まず「Meta Quest Store」のハードウェアプラットフォーム手数料で30%が徴収され、残りの70%から更にその25%が「Horizon Worlds手数料」が徴収されるため、最終的に合計で元の売却額の47.5%の手数料が徴収される形となる。

Meta社のMark Zuckerberg CEOをはじめとするMeta社幹部は、以前、Apple社App Store経由のアプリ内課金で開発者に30%の手数料を課していることを批判していたが、自身のプラットフォームは同程度かそれ以上の手数料を徴収している格好となる。

メタバースを構築する中で、クリエイターが自分の作品から収益を得られる機会を提供することに注力しています。Appleが課す30%の手数料は、それを難しくしています。そのため、私たちはクリエイターがより多くの収益を得られるよう、サブスクリプション製品をアップデートしています。

Mark Zuckerberg氏

各方面から批判の声が上がる

この手数料の高額さに、NFTコミュニティの一部では怒りの声が上がっている。あるTwitterユーザーは、”I hate you Facebook “と書いている。別の人はこう言った。「MetaがNFTの売上の47.5%を欲しがるなら、国税庁と話をしなければならない。

その他、NFTマーケットプレイスOpenSeaは取引ごとに2.5%の手数料を取っているが、ライバルLooksRareはわずか2%である。

また、これまで散々Metaから30%のプラットフォーム手数料について批判を受けてきたApple社も批判を展開している。

Metaは、App Storeでのアプリ内課金の手数料を開発者に30%課しているAppleを繰り返し非難し、ことあるごとに中小企業やクリエイターをスケープゴートにしてきた。今、Metaは同じクリエイターに対して、他のどのプラットフォームよりも大幅に高い手数料を課そうとしている。Meta社の発表は、Meta社の偽善をむき出しにしている。それは彼らが自由のためにAppleのプラットフォームを使用しようとしながら、彼らは喜んで自分自身を使用するクリエイターや中小企業から徴収しようとしているのだ

Apple広報のFred Sainz氏

また、開発者の声を代弁するように、Blockparty CEO Vladislav Ginzburg氏はMarketWatchに語っている。

Facebookは、アップロードされたすべてのメディアを保持し、すべてのユーザーデータを保持し、マーケティング担当者に販売するためのプロセスのすべてのステップを所有します。クリエイターがFacebookにもたらす価値を共有できるようにするのではなく、彼らの目標は販売の半分を取ることです。もう結構です。

Blockparty CEO Vladislav Ginzburg氏

Meta社のHorizon担当副社長であるVivek Sharma氏は、The Vergeにこう語ったという。「市場においてかなり競争力のあるレートだと考えています。我々は他のプラットフォームがシェアを持てることを信じています。」

Horizon Worlds(旧Facebook Horizon)は、仮想世界を構築し探索することができる無料の仮想現実、オンラインビデオゲームだ。Metaは12月9日に米国とカナダのOculus VRヘッドセットでこのゲームを公開したが、全世界ではまだ展開されていない。

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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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