EVメーカーの「Tesla」CEO及び宇宙開発企業「Space X」CEOのElon Musk氏が、Twitter社の株式を9.2%取得していたことが、証券取引委員会への報告から明らかになった。
米国証券取引委員会 : 証券取引委員会への報告書
取引は3月14日に行われ、Musk氏は73,486,938株購入している。取得金額は不明だが、現在の終値価格で換算すると、28億9,000万ドル(およそ3,540億円)となる。この報道後、Twitter社株は急騰し、一時30%高の場面も見られた。
この取引により、Musk氏はTwitter社の筆頭株主になった模様だ。
Musk氏は過去にTwitter社の「言論の自由」に関し批判的な発言
3月25日、Musk氏はTwitterにて「Twitter社は言論の自由の原則を厳格に守っているかどうか」についての投票を投稿した。
この投票には、200万票以上が集まり、70%以上が「いいえ」と回答している。
この投票の翌日、Musk氏は「Twitterが事実上の公共の街の広場として機能していることを考えると、言論の自由の原則を守らないことは民主主義を根本的に損なうことになる」と書いており、その後「Twitterのアルゴリズムをオープンソースにすべきか」についてもユーザーに投票を募っている。そして、「新しいソーシャルメディアプラットフォームの構築について真剣に検討している」とも述べている。
金融アナリストは、マスク氏の株式購入は、Twitterの経営陣に影響を与えようとする試みのシグナルである可能性があると述べている。
自身もTeslaにて言論弾圧の過去
このように「言論の自由」について主張し、過去に自身を「言論の自由の絶対主義者」と呼んでいるMusk氏だが、過去には従業員や批評家に対して訴訟をちらつかせて脅したり、従業員が自己所有の車で撮影した事故動画をYouTubeで公開したことに対して解雇を行ったりと、言論弾圧を繰り返している実態がある。
Twitter社の株式取得も、「言論の自由を守る」と言った事が主目的ではなく、何かしら別の目的があって購入した可能性は否定できないだろう。
Reutersによると、CFRAリサーチのアナリスト、Angelo Zino氏は、「Musk氏の実際の投資額は彼の資産のごく一部であり、全面的な買収も排除すべきではない」と書いている。
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