AMD 超解像技術「FidelityFX Super Resolution 2.0 (FSR2.0)」を公開

masapoco
投稿日
2022年3月18日 12:11
AMD FSR 2.0

AMDは同社で開発し、ゲームの画質を改善する技術「FidelityFX Super Resolution」(以下FSR)の次世代版、「FSR2.0」を発表した。2022年第2四半期にリリース予定とのこと。

FSR 2.0は「時間的アップスケーリング」となり、FSR1.0で採用された「空間アップスケーリング」とは別物だ。空間アップスケーリングは、現在のフレームからのデータを解析してアップスケールされた映像を出力するのに対し、時間的アップスケーリングは、過去のフレームからの情報を活用して、アップスケール出力を作成する

空間アップスケーリングは、高品質のアンチエイリアス処理されたソース画像を必要とするが、コードやエンジンに更なる変更を加えなければ利用できない場合がある。また、アップスケーリング品質は、入力されるソースの解像度にどうしても左右されてしまう。そのため、低解像度のソースでは、空間アップスケーラーではどうしても情報量が足りず、細いディテールを表現することができない。

こういったFSR1.0のデメリットを解消するために開発されたのが、FSR2.0である。

NVIDIAの超解像技術「DLSS」やIntelの「XeSS」とは異なり、AMD FSR 2.0は機械学習を用いない。つまり、テンソルコアやXMXアクセラレーションが必要ないため、より多くのユーザーが恩恵を受けることが出来ることも特徴だ。

実際の動作例として、AMDは、Deathloopと言うゲームのスクリーンショットを提供している。ネイティブ4KおよびFSR1.0と比較して、パフォーマンスモードと高品質モードの両方を掲載している。

実際見比べてみると分かるが、目をこらし見てみないと違いが分からないレベルというのが正直なところ。だが、動画も掲載しており、こちらを見比べてみると、ネイティブ4Kでは見られたカクツキがないのに同じレベルの画質を再現できていることに驚くと思う。

同社は、FSR2.0がオープンソースソリューションに従うという点でFSR1.0に続き、コードを提供することを明らかにしている。テクノロジーのコードは、開発者が既存および新規のタイトルに統合できるように、GPUOpen Webサイトで入手できるようになる。

AMDは、3月23日のGDC 2022トークで、FSR2.0の詳細を開設する予定だ。


Source



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • Surface Hub 2 Smart Camera
    次の記事

    Microsoft | 1TFLOPSの計算能力を備えた同社初のAIスマートカメラ「Surface Hub 2 Smart Camera」を発表

    2022年3月18日 12:42
  • 前の記事

    Mac Studioの熱処理に関する設計や騒音対策への苦労についてApple幹部が語る

    2022年3月18日 10:38
    Mac Studio and Studio Display 2

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


おすすめ記事

  • a04c35e8e555c1cc7ae1d6a5f3159856

    MicrosoftとOpenAI、1000億ドル以上をかけて超人的AI開発のためのスーパーコンピューター「Stargate」を開発する計画

  • TSMC FAB18

    TSMCの3nmノードが急成長、2024年は収益の20%以上を占める可能性

  • us china

    中国、政府機関のコンピュータにIntelとAMDのプロセッサー使用を禁止へ

  • cyberpunk 2077 night city wire june 2020 nvidia geforce rtx exclusive screenshot 001

    Microsoft、SSDを活用し少ないVRAMでもレイトレーシング性能を向上出来る手法の特許を公開

  • AMD Ryzen AI

    AMDの次世代モバイルチップ「Strix Point」はSnapdragon X Eliteを大きく上回るAI性能を発揮か?

今読まれている記事