ChatGPTはビジネス用途に用いられることが多く、しばしばユーザーがWikipediaの記事を作成することにも用いる機会も増えているが、Wikipediaの創設者であるJimmy Wales氏はChatGPTによって作られた記事は「めちゃくちゃ」であるとして厳しく非難している。
Euronewsのインタビューに答えたWales氏は、ChatGPT-4で書かれたWikipediaの記事を「ひどい」と呼び、AIのトレーニングに重要な情報源となるオンライン百科事典には、正確で偏りのない情報が必要だと強調した。
「(ChatGPT)は全く機能していません。本当に多くのことを見逃しており、物事を間違っており、もっともらしい方法で物事を間違え、出典をでっち上げ、混乱しているのです」と、Wales氏は述べている。
批判はあるものの、Wales氏はWikipediaを支えるAIの役割の可能性に前向きだ。彼は、オープンソースのAI企業との提携を検討し、記事の不正確さを特定したり、AIを使ってWikipediaの記事に矛盾がないか評価したり、Wikipediaのデータベースと世界的な知識を比較することで情報のギャップを特定したりするツールを模索している。
Metaは昨年8月、Wikipediaの編集履歴をもとに学習させた協調言語モデルPEERを発表し、文章作成アシスタントとしてテキストの変更を推論する。
以前Metaは、Wikipediaのソースをレビューし、改善するために設計されたオープンソースのAIモデル、Sideのデモを行った。Sideは、何十万ものWikipediaのソースを自動的にレビューし、不正確であったり無関係であったりする可能性のあるものを編集者に警告し、より良い代替案を提案することができる。MetaとWikipediaを運営するWikimediaとの間に提携関係はない。
Wikipediaを改善するためにAIを使おうという試みは、他のいくつかのプロジェクトでもすでに行われている。例えば、更新のための文章作成アシスタントとして、あるいは無視されている研究者のWikiでの経歴を書くためにも使われている。
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