メッセージングアプリ Slack に生成AIツールセットが登場した。この新たな機能は、AIが仕事に関する質問に答えたり、会話の重要なハイライトを提供したり、長いスレッドを要約し、ビジネスユーザーの負担を軽減する事を目的としている。
Slackは昨年からAI技術のテストを開始し、登場を予告していた。試験運用の内部分析によると、同社はユーザーが毎週約97分間、Slack上で回答を見つけたりアイデアを思いついたりするのに費やしていることを発見した。
そこでSlackは、生成AI機能によってこれらの問い合わせに対応できるSlack AIを開発した。
Slackはブログ投稿で、Slack AIを使えば、ユーザーはプロジェクトの目標や関係者などの詳細を検索できると説明した。この情報は、ユーザーの会話と会社の情報開示に基づいている。
同社は、Search answersが役立つと付け加えた:
- 新しいマーケティング・キャンペーンやプロジェクトについて知る
- 取引の承認プロセスなど、会社の方針について知る
- エンジニアリング・インシデントを解決するために社内の専門家を見つける
- 歴史的背景から過去の意思決定に関する洞察を得る
- 聞き慣れない略語の定義
これとは別に、Slack AIはユーザー向けに「チャンネル・リキャップ」を提供する。この機能は、過去1週間または選択した日付の範囲でSlackチャンネルで共有されたものを要約する。さらに、スレッドサマリーを使えば、会話の核心にアクセスし、重要なメッセージをそのソースとともに見つけることができる。
これらの要約の重要な用途には、「デザイン・フィードバック・チャンネルからテーマを抽出する」、「根本原因分析の概要を示す」、「仕事を休んだ後にキャッチアップする」などがある。
AIは情報にアクセスし、それをユーザーに要約することができるため、データのプライバシーに関する懸念がある。しかし同社は、大規模言語モデル(LLM)の訓練に消費者データは使用しておらず、LLMはすべてSlack内にあると説明している。
したがって、例えばLLMプロバイダーとSlackの外部でインテリジェンスが共有されることはない。
最後に、SlackはNotion、Perplexity、PagerdutyといったAIを搭載したプラットフォームを追加した。
これらのアプリをSlack内に統合することで、ユーザーは共有されているコンテンツの最新情報を得ることができる。
Notion AIへのリンクが共有されるたびに、ユーザーはコンテンツの要約を得ることができる。Perplexityを使えば、ユーザーは希望するトピックをフォローし、Slackチャンネルで更新情報を受け取ることで、会話を助けることができる。PagerDuty CopilotをSlackに統合すると、ユーザーはさまざまなタスクに関する重要な洞察やガイダンスを受け取ることができる。
同社はまた、開発中の機能についても言及した。これにはチャンネルダイジェストが含まれ、ユーザーは要約してほしいチャンネルを選択できるようになる。また、Slack AIは、CRMアプリケーション用に構築された会話型AIアシスタントであるSalesforceのEinstein CopilotとのネイティブAI統合も実現する。
Slack AIは現在ウェイティングリストでベータ版の利用開始登録を受け付けている。
Sources
- Slack: Slack AI has arrived
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