Samsung Electronicsは、同社の最新5Gモデムとなる「Exynos Modem 5300」を発表した。この新しい5Gモデムは、Sub6とミリ波 5Gの両方に対応し、両方の長所を発揮することが出来る。
スペックとしては、今年初めに発表されたQualcommのSnapdragon X75モデムと同等となり、ダウンロードで最大10Gbps、アップロードで最大3.87Gbpsの超高速を実現する。また、このモデムは、スタンドアロン(SA)またはノンスタンドアロン(NSA)の5Gネットワークに対応する予定だ。さらに、FR1、FR2、EN-DCテクノロジーにも対応しており、スマートフォンのインターネットから得られる最高の体験を保証するという。
もちろん、Exynos Modem 5300は、クロスジェネレーションネットワーク接続にも完全対応しており、対応端末を持ち、接続可能なエリアであれば、2Gから5Gまで利用することが可能だ。
Samsungは、最新のモデムが電力効率にも優れているとしている。それを実現するのが、最新の4nmのEUVプロセスによる製造だ。この製造プロセスにより、モデムの電力効率が向上し、理論的にはこのモデムを搭載した携帯電話のバッテリー寿命が改善されるはずだと同社は主張している。
Samsungが最新のExynos Modem 5300について明らかにしたもう一つの利点は、このモデムがPCIeインターフェースに対応しているおかげで、複数のデバイスやチップセットに簡単に接続できるように設計されていることだという。また、最新の3GPP 5G NR Release 16規格をサポートしている。加えて、モデム、サプライモジュレーター、クロックバッファ、フェーズアレイ、PMIC、アンテナモジュールからなるチップセット全体で、デバイス間の接続を適切に管理し、デバイスのバッテリーパワーを向上させることができると述べている。
モデムの完全な仕様は以下の通りだ。
5GNR
- 3GPP リリース 16
- Sub6GHz
- ミリ波NSA/SA
サポートされているモード
- LTE-FDD
- LTE-TDD
- HSPA
- TD-SCDMA
- WCDMA
- CDMA
- GSM/エッジ
ダウンリンク機能
- NR DL 集約帯域幅
- Sub6GHzで200MHz
- ミリ波で800MHz
- サブ6GHzでの4×4 MIMO
- ミリ波の 2×2 MIMO
- Sub6GHz で最大 256-QAM
- ミリ波で最大 64-QAM
アップリンク機能
- NR UL 集約帯域幅
- Sub6GHz では 400 MHz
- ミリ波で800MHz
- 2×2MIMO
- Sub6GHz で最大 256-QAM
- ミリ波で最大 64-QAM
Samsungは、最新のExynos Modem 5300を搭載する携帯電話やデバイスを確認していない。しかし、Pixel 8シリーズに搭載される予定のTensor G3チップセット、特にそのチップセットが未発表のExynos 2300チップセットで作られていることを考えると、このチップセットが搭載される可能性は十分ありえるだろう。
Source
- Samsung: Exynos Modem 5300
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