Rolls-Royce(ロールス・ロイス)は、同社初の完全電気自動車である、2024年型「Spectre(スペクター)」を公開した。推定航続距離420kmの超高級クーペで、価格はちょっとしたマンションが買えるほどのものになる。Spectreは2023年後半から最初の顧客デリバリーを行う予定とのことだ。
- Rolls-Royce: Spectre
- Rolls-Royce: ROLLS-ROYCE SPECTRE UNVEILED: THE MARQUE’S FIRST FULLY-ELECTRIC MOTOR CAR
この伝統あるブランドに、電気自動車は似つかわしくないと思われる方もいるかもしれないが、しかし、Rolls-Royceは実は電気自動車に精通しているブランドの1つでもあるのだ。同社CEOによれば、電動化は100年以上にわたってRolls-Royceの歴史の一部となっているとのこと。Rolls-Royce創業者Charles Royceは、1900年に既に「電気自動車は完全にノイズレスでクリーンだ。匂いも振動もなく、固定式の充電ステーションが配置できるようになれば、非常に便利になるはずだ。と述べている。
Rolls-Royceは、この10年以内に100%電気自動車を提供すると約束し、今、その約束を果たそうとしている。
2021年9月にRolls-Royce Spectreのプロトタイプを予告して1年が経ち、同社はついに初の電気自動車を正式にリリースすることになった。Rolls-Royceは、「Rolls-Royceの体験を高精細に体現し、ブランドの未来とラグジュアリーの新時代を表現する」ために、Spectreに厳格なテストを実施したとしている。
Rolls-Royce初の完全電動スーパーラグジュアリークーペ「Spectre」
Rolls-Royce Spectreは、Rolls-Royceの次世代を担う、最もパワフルなクルマであり、Phantom Coupeの後継車でもある。
外観は、Rolls-Royceのアイコンであるスプリットヘッドライトを採用し、Rolls-Royceのモデルの伝統を取り入れている。イルミネーション・グリルは、Rolls-Royceの中で最も幅が広く、多くのEVが採用する方向性とは大きく異なり、一日中いつでも視認できるように配慮されている。
Rolls-Royceのシンボルであるスピリット・オブ・エクスタシーのデザインを一新し、姿勢を低くすることで「優美さの延長線上にあるスピード」を表現している。
パフォーマンスに関しては、この巨大なラグジュアリーEVは、577psと900Nmのトルクを備え、0-100km/hは4.4秒で達成するという。
Spectreにはバッテリーが内蔵されており、Rolls-Royceの中で最も剛性が高いモデルとなっている。バッテリーの詳細については公表されていないが、EPA(環境保護局)推定航続距離は418km(260マイル)を目指すとされている。Rolls-Royceは、Spectreが伝説的なPhantomと同じプラットフォームで製造されることも明らかにした。
内装は、純度の高い特注レザー、ドアを開けると調整される照明付きダッシュボード、2007年に導入されたRolls-Royceの象徴である星のキャノピーなど、紛れもなくRolls-Royceの雰囲気を醸し出している。
具体的な価格は明らかにされていないが、SUVのCullinan(348,500ドル:5,200万円)とPhantom(460,000ドル:6,800万円)の間の価格帯になると述べている。Rolls-Royceは2030年までにオール電化に移行する予定であり、Spectreの納車は2023年後半に開始される予定だ。
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