新たなレポートによると、PC市場の需要低迷とOEM需要により、今四半期のハードディスクドライブ出荷台数は15%減少したことが明らかになった。しかし、それにもかかわらず、ハードディスク・ドライブの総出荷“容量”は、HDDの1台あたりの容量が増加している傾向のために、2%しか減少していないとのことだ。
- StorageNewsletter : 2Q22 HDD Capacity Shipped Dips 2% to 319EB Q/Q
レポートによると、Seagateは、今期14%の台数減となり、ハードディスク・ドライブの総出荷台数は1,988万台となった。ニアラインも5%減の861万台となったが、ニアラインの平均容量は1.2TB増加し、平均14.4TBとなっている。(ニアラインは、オフライン・ストレージ(データへのアクセス頻度が低い)とオンライン・ストレージ(常時アクセスするデータ)の中間的な役割を果たすストレージの一種だ。)
パフォーマンス、エンタープライズ部門向けへの出荷台数も、前四半期比10%減の163万台となった。しかし、こうした四半期ごとの減少傾向にもかかわらず、ニアラインユニットやNASおよび監視用HDDの出荷台数は、それぞれ4%、8%増加しているとのことだ。
StorageNewsletterは、個人消費の低迷とSSD導入の継続的な強さのおかげで、Seagateの他のすべてのセグメントが2桁の減少を記録したとも述べている。
東芝も同様の運命に直面しており、出荷容量は前四半期比15%減の16.18EB(エクサバイト)となった。出荷台数も同 17%減の 829 万台となった。ニアラインの出荷台数は17%減の209万台となり、総出荷容量は前四半期比15%減の2,688万台となった。パフォーマンス、エンタープライズ向けドライブも前四半期比3%減となった。
Western Digitalは、HDDの出荷台数と容量が同様に減少し、17%減の1,648万台となり、その他のセグメントもすべて2桁の減少となっている。
2022年にPC市場全体が弱体化し、SSDの需要が継続的に増加することでハードディスクの買い替えが促進され、ストレージ業界全体が大きな需要減退に直面しているようだ。しかし、ストレージ全体の出荷容量はそれほど減少していない。これは、より大容量のハードディスクが主流になりつつある一方で、1TBや2TBの低容量ドライブがSSDに置き換わっていることを示している。
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