英国のスタートアップ ORCA Computing 社は、同社のフォトニック量子コンピューターとNVIDIAのCUDA Quantumテクノロジーを用いて、量子/古典のハイブリッド・アルゴリズムのデモンストレーションに初めて成功した。
常温のOrcaシステムとCUDA Quantumの統合は、標準的なデータセンターのラックを使用して、AI量子研究のための既存のGPUクラスタを追加する。
ORCA Computingの共同設立者兼CEOであるRichard Murray博士は、「ORCAは、計算科学に変革をもたらし、新たな地平を切り開くことに全力を注いでいます。我々の最新のデモンストレーションは、世界で最も複雑な課題に対処するためのハイブリッド量子古典コンピューティングの可能性を強調するものです」と、述べている。
この統合の中核となるのが、ORCA PT-1フォトニック量子プロセッサーである。今回のデモンストレーションでは、ハイブリッドGAN(Generative Adversarial Network:生成的敵対ネットワーク)アプローチを用いた画像生成に焦点を当てている。量子プロセッサの出力は、GPU上で動作するニューラルネットワークに供給され、より高品質なデータを生成する。このデモは、CUDA QuantumがORCAコンピューティングの実現に貢献する機能の一端を示すものだ。
CUDA Quantumは、データ生成プロセスに関わる量子プロセッサーとGPUコンポーネントの間を、低レイテンシの通信と同期で橋渡しする。
「量子コンピューティングは、世界最大の課題のいくつかを解決する可能性を秘めています。ORCAのフォトニック量子プロセッサーにNVIDIA CUDA Quantumを使用したこの最新のデモンストレーションは、顧客の量子研究の進展を支援するものです」と、Murray氏は述べている。
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