Computex 2023において、NVIDIAはキーノートセッションを開催し、様々な新製品や既存ラインアップの強化を発表した。それに伴い、新しいイーサネットスイッチである「NVIDIASpectrum-X」が発表された。
Spectrum-Xは、NVIDIAが主張するように、人工知能(AI)イノベーションを念頭に置いて設計された新しいスイッチだ。この新しいスイッチは、NVIDIA BlueField-3 DPUを搭載したSpectrum-4の基盤の上に構築されている。1.7倍向上した総合的なAIパフォーマンスと電力効率、さらにマルチテナント環境での一貫した予測可能なパフォーマンス」を提供するとしている。
NVIDIAは、Spectrum-Xを「イスラエルのデータセンターで展開するハイパースケールの生成AIスーパーコンピュータであるIsrael-1に、NVIDIA HGX™ H100 8GPUプラットフォーム、BlueField-3 DPU、Spectrum-4スイッチをベースにしたDell PowerEdge XE9680サーバで採用する予定」だという。
発表会では、NVIDIAのネットワーク担当上級副社長であるGilad Shainer氏は次のように述べている:
生成AIなどの変革的なテクノロジーは、競争上の優位性を追求するために、あらゆる企業にデータセンターのパフォーマンスの限界を押し広げることを迫っています。 NVIDIA Spectrum-Xは、業界全体を変革する可能性を持つ次世代AIワークロードの障壁を取り除く新しいクラスのイーサネットネットワーキングです。
NVIDIAはさらに、この新しいイーサネットスイッチは汎用性があり、「AIネットワーク専用に作られた世界初の51Tb/秒イーサネットスイッチ」であると述べている。また、Shainer氏は、Spectrum-Xは、メモリバッファを減らすための輻輳制御法を用いて、トラフィックを最適な方法で横に広げることができると述べている。さらにNVIDIAは、Spectrum-Xがロスレスデータ転送を提供し、帯域幅の利用を最適化すると主張している。
Spectrum-Xは、「1台のスイッチで接続された256個の200Gb/sポート、または2層のリーフスパイントポロジーで16000ポートという前例のない規模を実現し、高いレベルのパフォーマンスを維持しながらネットワーク遅延を最小化してAIクラウドの成長と拡張をサポートする」とのことだ。
Spectrum-Xとともに、NVIDIAは、Cumulus Linux、pure SONiC、NetQなどのSDKが新しいハードウェアをサポートし、開発者がSpectrum-Xスイッチに容易に移行できるようにすることも確認した。また、現在BlueField DPUに搭載されているNVIDIA DOCAソフトウェアフレームワークも搭載される予定だ。
NVIDIA、は、ゲーム内のNPCのためのチャットGPTのようなモデルであるACE for Games、革新的なコンテンツエンジンを導入するためのWPPとのコラボレーション、RTX GPUのための新しいAI強化、自動車にAIをもたらすためのMediaTekとのパートナーシップなど複数の発表を行っている。
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