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ゲーム開発者を対象とした新たな調査で、現場での生成AI使用が始まっていることが判明

新たな調査によると、既にゲーム開発の現場では生成AIツールの利用が始まっていること、だがその利用に関しては倫理面で懸念している開発者が多い事も明らかになった。

Game Developers Conference(GDC)が発表した調査レポート「2024 State of the Industry」は、2023年10月時点での業界関係者3,000人以上の意見を集約したものだ。この年次調査(調査パートナーOmdiaと共同で実施)は12年前から実施されているが、回答者にChatGPT、DALL-E、GitHub Copilot、Adobe 生成塗りつぶしなどの生成AIツールの使用について直接尋ねたのは今回が初めてとなる。

この調査に参加した回答者の49%が、生成AIツールが現在職場で使用されていると回答した。内訳としては、自分自身がこれらのツールを使用しているという回答が31%(全回答者中)、同僚が使用しているという回答が18%となる。

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興味深いのは、開発スタジオ内でも部門によってAIツールの導入意欲が異なることだ。例えば、ビジネス・金融部門の従業員の44%がAIツールを使用していると回答したのに対し、プログラミング・エンジニアリング部門は21%、ビジュアル・アート部門はわずか16%、物語/脚本 部門は13%だった。

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自社でAIツールを使用していないと答えた回答者の38パーセントのうち、15%は自社がAIツールの追求に “関心がある”と答えたが、23%は “関心がない”と答えた。別の質問では、回答者の12%が自分の会社はAIツールの使用をまったく許可していないと答えており、この数字は最大手の “AAAデベロッパー”に勤務する回答者では21%に上った。さらに7%が、特定のAIツールの使用は許可されていないと回答し、30%が自社ではAIツールの使用は「任意」であると回答した。

懸念は尽きない

しかし、AIツールが広く受け入れられるようになったからといって、開発者の間でAIツールの使用に対する懸念が薄れたわけではないようだ。回答者の実に84%がゲーム開発に生成AIを使用することの倫理性について懸念している。それぞれ、42%が「非常に懸念している」「やや懸念している」と答えている。これらの使用倫理について「まったく懸念していない」と答えたのはわずか12%だった。

AIツールの使用が業界にとって与える影響については、全体的にプラスになると答えた割合は21%、マイナスになると答えた割合は18%となり、全体的に回答者の意見は分かれた。ただし、ほとんどの回答者は賛否を決めかねたようで、57%が影響は“まちまち”と答えた。

レポートによると、開発者はAIツールの主な用途として、コーディング支援、コンテンツ作成の効率化、反復作業の自動化を挙げている。

ある匿名の回答者は、「現在のワークフローを支援し、個々のアーティストに力を与えるAIツールを見てみたい」と書いている。「私が見たくないのは、クリエイティブが行うべき仕事の99%を行うだけのAIに包まれるアーティストの集合体だ」。

レポートはその他、昨年話題になったUnityに関連して、ビデオゲームエンジンソフトウェアの選択についても触れられている。調査対象者の33%が、UnityとUnreal Engineのいずれかを開発に使用している。この調査が実施されたのと同時期に、Unityは批判を招いたランタイム料金ポリシーを発表し、多くのインディー開発者を怒らせた後、その一部を撤回した。これらの出来事を踏まえて、調査対象の開発者の3分の1が、ゲームエンジンソフトウェアの乗り換えを検討中、または既に乗り換えたと回答しており、その主な動機のひとつとしてUnityの価格モデルが挙げられている。

「Godotに乗り換えるか、あるいは自分たちで(ゲームエンジンを)作ろうかと考えたことがある」と、匿名の回答も掲載されている。

また、リモートワークから職場復帰への流れについても触れられている。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックで普及したリモートワークも、この嵐が沈静化した現在では流れが逆転しており、職場復帰を義務付ける企業も増えている。一部の開発者はこれが士気や業界全体に悪影響を及ぼしていると考えている。

開発者の4分の1以上が、何らかの強制的な職場復帰方針をとっている。その4分の1のうち、40%がAAAスタジオで働いていると回答しているのに対し、インディーズスタジオでは16%だった。完全週休2日制からハイブリッドなスケジュールまで、さまざまな帰社ポリシーがあるが、調査では、何らかの強制的な職復帰が開発者の不満につながることがわかった。

ブロックチェーンなどのWeb3技術についても触れている。開発者のうち、今後のプロジェクトでブロックチェーン技術を使うことに少なくとも多少なりとも関心があるのは17%に過ぎず、2022年の27%から大幅に減少していることがわかった。ブロックチェーン技術に興味がないと答えた回答者は77%と圧倒的で、これは近年と同様である。

この調査ではまた、回答者の57レポートがゲーム業界の労働者は労働組合を作るべきだと考えており、昨年の53レポートから増加していることがわかった。にもかかわらず、自分の職場で組合に加入しているか、組合結成について話し合ったことがあると回答したのはわずか23%だった。


Sources

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