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NamXは、このほど同社初となる水素カートリッジの交換が可能なPininfarinaデザインによるSUVのコンセプトバージョンを公開した。

世界的に見ると、電気自動車へのシフトの潮流は決定的になってきているようにも思えるが、実際の所バッテリーの進化はまだまだ追いついていない印象だ。また、バッテリーの材料に使われるリチウムの生産量は世界的に不足している。今後5年から10年の間に、高密度、高出力、安全、安価、長寿命、安定、環境保護、道路公認、広温度範囲、リチウムフリーの代替電池が、研究室から自動車用のギガスケール生産に移行できるかどうかは定かでない。

日本などでは特に、長距離の移動をせず普段は街乗り程度にしか使わないと言う事であれば、確かにバッテリー電気自動車で十分だろう。ただし、長距離の旅行に行ったり、そもそもの移動距離が長大な大陸の国などでは、実際の所バッテリーEVの使い勝手はまだまだ優れているとは言えない。特に充電時間に難があり、ガソリン車のように満タンまで1~2分で済んでしまうような手軽さはなく、2022年12月現在で最新のTeslaのV3充電器(最大250kW)でも満充電までは数十分かかるのが現状だ。

それを考えると、実際のところ、(水素)燃料電池車は、リチウムを使わないゼロ・エミッションのための、有望な選択肢の1つではある。だが、トヨタのMiraiオーナーが恐らく誰よりも感じているように、水素供給のインフラはほとんど整っていないという問題から、普及には至っていない。しかし、もしリチウムの供給不足でEV革命が10年か20年先まで頓挫するとしたら、それは水素のような代替エネルギーにとって大きなチャンスになることは確かだ。

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Pininfarina による美しいデザイン (Credit: NamX)

そんな燃料電池車ブランドの1つが、NamXだ。同社はPininfarinaと取り組んで、取り外し可能な水素カートリッジを採用した、見た目も非常に美しい「水素自動車」(HUV)を開発した。水素ステーションが見つからない場合は、NamX社が自宅など必要な場所にカートリッジを送付してくれる。そして、いずれは他の機器への電力供給にも使えるようになるという。

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水素カートリッジ (Credit: NamX)

1つのカートリッジに充填された水素は、約150kmの航続距離を実現するという。HUVは6本で、合計800kmの航続が可能だ。

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水素カートリッジは車体後部に装着される (Credit: NamX)

性能面では、軽快な走りはもちろん、パワフルなEVにも匹敵するパワートレインを積んでいる。ベースモデルは68,200ドルで、最高出力300ps、最高速度200km/h、0-100km/h加速6.5秒の後輪駆動パワートレイン。GTHバージョンでは、全輪駆動、500ps、250km/h、4.5秒にアップするが、価格は99,600ドルとなる。

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(Credit: NamX)

NamXはすでに予約注文を受け付けているが、このコンセプトカーが生産に至るまでには、まだ多くの道のりが待っている。同社は、2026年初頭の最初の納車を目標としている。

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