Mozillaは、“野心的でありながら倫理的で全体的な”責任あるAIソリューションを構築したい開発者を募ったコンテスト「Responsible AI Challenge」の受賞者を発表した。賞金5万ドルを手にする最優秀賞受賞者は、AIモデルのトレーニングデータとして使用される画像やアートワークを保護するためのアンチAIウォーターマークを提供するSanative AIだ。
Mozillaは、「何週間にもわたって何百もの競争力のある消費者技術と生成AIのプロジェクトを審査した結果、合計3つの受賞者を選んだ」と述べている。応募作品は、AIの研究者、開発者、起業家からなる審査員団によって吟味された。このコンペティションにはベテランの起業家から製品の初期段階にあるものまで、さまざまな参加者がいたとのことだ。
2位の賞金3万ドルは、女性に対する暴力を減らすことを目的としたKwanele Chat Botが、”迅速にヘルプにアクセスし、認められる証拠を確実に収集する”方法を支援することで受賞している。3位は、賞金2万ドルを獲得した、大規模な言語モデルをラップトップやスマートフォンなどのパーソナルデバイスで実行できるようにする言語モデル、Nolanoだ。
Mozillaによると、受賞者は業界リーダーからの指導を受け、Mozillaのコミュニティやリソースにアクセスすることもできるという。OpenAIのChatGPTのような市場を破壊するシステムがある一方で、テック業界はAI開発の未知の結末に疑問を持ち始めている。特に、AIシステムが人間の思考プロセスを模倣することに少しずつ近づいてきているのだ。今年初めには、AIラボがモデルの訓練をしばらく休止するよう求める公開書簡が1,100人以上の署名者によって作成された。
OpenAIの著名な支援者であるMicrosoftは最近、責任あるAI製品の構築と規制を行う計画について語った。これは、同社が組織再編の一環として、倫理・社会チームを解雇した後のことだ。BardでChatGPTを追ってきたGoogleも、責任あるAIについて声を上げている。開発者会議「Google I/O 2023」において、同社は基調講演の1セクション全体を責任あるAIについて語ることに充てていた。
Source
コメントを残す