Microsoft Flight Simulatorは、なんと今年“40周年”記念を迎えたとのことだ。40年前に一体どのような形でこのフライトシミュレーションがデビューしたのかも気になるところだが、Microsoftは、これを記念し、新たに無料の大型アップデートをリリースした。そしてその中で、これまで多くの要望が出されていた、ヘリコプターとグライダーという、新たな乗り物が追加されている。フランスのスタジオAsoboがヘリコプターとグライダーをMicrosoft Flight Simulatorで実現するために、細部に至るまでこだわって再現されているという。
プレイヤーは、2つの新しいヘリコプター、2つのグライダー、7つの有名な歴史的航空機、クラシック空港、そして過去のバージョンのフライトシミュレーターから20以上のクラシックミッションとともに、エアバスA310を今日から無料で手に入れることができるようになった。
特にヘリコプターの追加はかなり困難を極めたようだ。元々が、このゲームが飛行機での飛行を再現する事を念頭に置いて開発されたものであるということもあるが、その理由は、ヘリコプターに関する物理シミュレーションが難しいからと言う事が大きい。開発者に言わせると、「ヘリコプターはまったく別物」なのだ。Asobo、長い時間をかけてヘリコプターの空気力学を綿密に調べ、Microsoft Flight Simulatorでこれを再現する事に成功している。
グライダーは、40周年記念アップデートで利用できる2つ目の新しいタイプの航空機だ。ヘリコプターと同様、これらを可能な限りリアルにするため、細部にまで多くの注意が払われている。グライダーは熱環境が重要で、特にモーターがないため常にエネルギーが枯渇し、周囲の風を分析し、ウィンドシアーに乗らなければならない。飛行機で飛んでいると、光が森や水に当たって違うように見えることがありますが、グライダーでは太陽の熱影響がより大きな役割を果たすという。
また、Asoboは、世界中の約3000のグライダークラブを探し出し、そのすべてに手紙を書いて、機体の種類、ウインチ装置の種類、トープレーンの使用方法などを調べてもいる。これにより、ゲーム内のグライダーはより正確になり、現在ある15のグライダー用空港も改善されるはずだ。
開発当初、チームはMicrosoftのBingマップのデータを使って仕事をしていた。現在はほぼ逆で、フライトシミュレーターのチームがBingマップにデータを提供しているという。また、Microsoftは、フライトシミュレーターの発売当初、オーストリアのスタートアップ企業Blackshark.aiと協力して、3Dフォトグラメトリデータがない場所を補っていたが、現在はこの作業を社内で行っているとのことだ。
また、「Flight Simulator」に内蔵されている航空管制システムは、依然として初歩的なもので、没入感を壊すことが多いことを、チームは認識していると指摘した。その点についても、チームは改善に向けて専門家を積極的に採用する方向で取り組んでいるとのことだ。
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