VBScriptは、Windows 98、Windows NT 4.0 Option Pack、Windows CE以来、Windowsの歴史の一部となってきたアクティブなスクリプト言語である。リリースから25年を経た今、この言語とホスト環境がついに幕を下ろすと来た来たようだ。
Microsoft Visual Basic Scripting Editionとしても知られるVBScriptは、主に開発者やパワーユーザーにWindows環境を制御し、タスクを自動化するための有能な手段を提供するために設計された。プログラミング言語Visual BasicをモデルにしたVBScriptは、Internet Explorer(IE)と密接に結びついていた。
Microsoftは2022年6月、同社の歴史あるブラウザ「Internet Explorer」をついに引退させた。それに続き、Windowsクライアント・システムの公式非推奨機能リストの新しい更新によると、VBScriptも同様に非推奨となる。今後のWindowsリリースでは、VBScriptはユーザー入力時にインストールされるオプションの「オンデマンド機能」としてのみ利用可能になると、更新されたページには書かれている。さらに何年か先には、この機能はオペレーティング・システムから完全に削除されるだろう。
Microsoftが公式に説明しているように、オンデマンド機能(FOD)とは、最初のインストール後、いつでもOSに追加できるWindowsの機能のことである。一般的なFODオプションには、手書き認識用の言語リソース、古い.NETフレームワーク(.NetFx3)パッケージ、Linux用Windowsサブシステム、あるいはHyper-Vとして知られるWindowsタイプ1(ネイティブ)ハイパーバイザーなどがある。
VBScriptは、Microsoftが廃止を決めたWindowsの歴史的機能のリストに正式に加わることになる。評判の悪かったIEブラウザは(Windows 11で)廃止され、ワード・プロセッサーのワードパッド(Windows 95で初めて搭載された)もまもなく廃止される。
Microsoftの野心とは裏腹に、VBScriptはサードパーティーのブラウザメーカーから承認されることはなく、結局インターネット・エクスプローラーのエコシステムに限定された。Microsoftは2006年にPowerShellをデビューさせることで、より強力なスクリプトと自動化環境を新たに提供したが、VBScriptは2010年にバージョン5.8に更新されたのが最後だった。
しかし、VBScriptはマルウェア・ライターやサイバー犯罪者の間で大成功を収め、現在でもこのスクリプト言語を悪用して最も悪名高いコンピュータ脅威(Lokibot、Emotet、Qbot)のいくつかを広めている。Microsoftは、最終的にVBScriptの非推奨を決定した理由を説明していないが、前述のマルウェア作成者たちは今後、別の配布方法を見つけなければならないだろう。
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