Meta(旧Facebook)は現在「Meta Quest 2」(旧Oculus Quest 2)というVRヘッドセットを発売しているが、2022年の後半に、機能を大幅に強化した新型VRヘッドセットを発売するとの情報が著名アナリストからもたらされた。
Ming-Chi Kuo氏 : Twitterへの投稿
後継機種は「“3”ではなく“2 Pro”」?
TF International Securitiesのアナリスト、Ming-Chi Kuo氏は、Metaが開発中とされる新型Meta Questに関する新情報を自身のTwitterに投稿している。
現在販売されている「Meta Quest 2」は、PCやスマホと言った外部デバイスを必要とせず、それ単独で利用可能なVRヘッドセットで、2019年5月に初代が発売されて後、2020年10月に発売された2代目となる。
Ming-Chi Kuo氏は、新型は「Meta Quest 3」ではなく、「Meta Quest 2 Pro」になると投稿している。
ディスプレイなどの機能面の刷新も
Kuo氏によると、次世代「Meta Quest」の仕様は以下の通りのようだ。
- 2.48インチのミニLEDディスプレイを搭載。解像度は2,160×2,160(片目)となり、Meta Quest 2の1,832×1,920から性能アップ
- レンズは2枚構成のパンケーキレンズになる。現行機は1枚構成のフレネルレンズ
まず一つ目の仕様だが、ミニLEDディスプレイを採用すると、輝度が向上するのみならず、現行の液晶ディスプレイに比べてコントラスト比も向上する利点がある。
次に大きな変更点として、レンズも現行のフレネルレンズからパンケーキレンズに変更になるようだ。
現行モデルで使われていた「フレネルレンズ」とは、のこぎり状の断面を持つレンズだ。薄型・小型化が可能であることから、利用されることが多いが、その物理的な性質上、綺麗に映像提示できるパネルの解像度は(片目)4K程度であり、140度以上の視野角も実現するのが難しい。(下画像左スライド)
こうした問題点を解決する一つの手段として、パンケーキレンズを採用する方法が考えられている(上画像右スライド)。パンケーキレンズは一眼レフカメラなどにも用いられている薄型のレンズで、(フレネルレンズのような表面の刻みが無いので)解像度は理論上無限に上げることができる上、視野角も200度程度まで広げることが可能になるという。特に視野角は重要で、人間の視野角というのは通常水平で210度程度あるため、没入感を向上させるためにはこの角度に近づける必要があるが、現行機種はどれも100度程度の物が多い(VALVE INDEXは130度、企業向けには200度というものもある)
Quest 2 Proがどの程度の視野角になるのかは分からないが、現行モデルから向上することが望めそうだ。
また、Kuo氏は追加情報として、顔の表情認識機能が搭載されるとしている。これはメタバースのアバターに自身の表情を反映させるために使える機能となりそうだが、詳細については不明だ。
その他、価格等についても全く明らかになっていないが、2022年中の発売との予想が正しい物ならば、4月後半に行われる「Meta Quest Gaming Showcase」にて、何らかの情報開示がある可能性もある。続報が入り次第お伝えしたい。
また、Metaによるカラーパススルー対応のVR/MR(複合現実)ヘッドセット「Project Cambria」も開発が進められているようだ。今回リークされた「Oculus Quest 2 Pro」と仕様がかぶる部分があるが、同じ物を指しているのか、別物なのかまだ詳しいことは分からないが、非公式ながらレンダリング画像が出てきたので下記の記事で紹介している。合わせてご覧頂ければと思う。
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