世界には、要塞のように堅固に守られた地下住宅を提供する企業が存在する。Oppidum社は、例え世界が終焉を迎えようと、贅沢な暮らしを続けたいという超富裕層に向けて、新しいシェルター「L’ Heritage」を発表した。フランスの建築家Marc Prigentが設計したこの地下住宅は、「終末後の世界」に超富裕層が、自宅の快適さを犠牲にすることなく、安全な場所を提供することを目的としているとのことだ。
日本ではあまり一般的ではないが、高級住宅に付属するシェルターは、海外では割と認知されている建物のようだ。Opptidumが提供するシェルターが他と違うのは、それまでシェルターと言えば、殺風景なコンクリートブロックに避難物資が詰め込まれた“倉庫”の様なイメージから大きくかけ離れた、その居住性だろう。
同社では、住まいとビジネスの環境をトータルに提供することを目的としているという。そのために、1万平方フィート(982平米・281坪)以上の広さを確保している。 さらに、この高級レジデンスはオーナーの好みに合わせてカスタマイズが可能で、プライベートアートギャラリー、自動車コレクションをすべて収納できるガレージ、ミーティングラウンジ、インドアガーデン、さらにはプライベートプール付きのスパなどの設備が追加できると言うことで、まさに豪邸をそのまま地下に移設したような趣だ。もちろん、家族全員が泊まれる十分なベッドルームスイートも用意されている。
このシェルターは、いつか来る終末のために作られたものなので、セキュリティが重要だ。略奪者からシェルターを守るために、ドアは要塞に備えられる堅固な物になり、開錠には顔、虹彩、手のひら、指紋を同時にスキャンするマルチバイオメトリック認証が必要になる。これによって、持ち主と、その家族だけが入室を許可される。さらに、すべてのレジデンスには、軍用レベルの保護機能を備えた統合型複合セキュリティシステムが装備されている。
「オーナーとその家族にとって、安らぎの場であり、絶対的な安全の場でもあります。私たちは、お客様に最高レベルのサービスを提供し、お客様とその遺産を何世代にもわたって守る美しい場所を創造する特権を与えられています」と、Oppidum社の創業者兼CEOのヤクブ・ザムラジルはプレスリリースで述べている。
このシェルターには、短期滞在と長期滞在のためのさまざまなオプションがあり、EU、米国、英国、UAE全域で委託可能とのことだ。日本では提供はないようだが、出来ればこういった物が必要のない世界が続くことを願いたい物だ。
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