イタリアのプライバシー規制当局であるGaranteは、OpenAIに対して、同社が同国での業務を再開する前に満たすべき要求のリストを提供したと、Reutersが報じている。AIチャットボット「ChatGPT」は、3月31日から、プライバシー上の懸念を理由にイタリアで禁止されていた。
禁止から2週間、GaranteはOpenAIが禁止を撤回するために取るべき具体的な手段をいくつか提示した。規制当局は、同社がChatGPTの運営に必要なデータ処理の背後にある「方法と論理」をイタリアのユーザーに知らせるよう求めている。
さらに、データを使用された人が個人データの訂正を容易にできるようなツールを提供する必要があるとしている。このツールは、ChatGPTを使用していない人にも適用され、訂正が不可能な場合はデータの削除が可能でなければならない。
非ユーザーに対しては、規制当局はOpenAIに対し、ChatGPTのアルゴリズムを実行するために使用される個人データの処理に対する反対を認めるよう求めている。これは、「シンプルでアクセスしやすい方法」で行われる必要があると、規制当局は付け加えている。
また、Garanteは、OpenAIによるデータ保護規則の違反について調査を続けており、現在進行中の調査に従って、必要に応じて追加の制限や措置を講じる権利を有していると付け加えている。
また、規制当局はOpenAIに対し、これらの変更を実施する期限を4月30日までとした。しかし、ユーザーの年齢を確認し、13歳未満のユーザーのアクセスを拒否できるシステムを実装するために、9月まで延長することを認めている。
だが実は、イタリアの規制当局が禁止した人工知能(AI)搭載のチャットボットは、ChatGPTが初めてではない。2月、Garanteは別のAIチャットボット企業Replikaに対し、未成年者や情緒不安定な人へのリスクを理由に、イタリアでユーザーの個人データを使用することを禁止している。
イタリアの規制当局による禁止措置は、近い将来、他の国でもAIチャットボットサービスに同様の制限を課す可能性を広げている。昨今のAIの急激な進歩に関しては、テクノロジーが人、仕事、国家安全保障に与える影響について一部の著名人が懸念を表明している。
Source
コメントを残す