Appleが最近行った投資や、関連するサプライヤーの動きから、次世代iPhone(恐らく15以降)において、同社が「ペリスコープレンズカメラ」を導入する可能性が高まっている。
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この記事の要点
- Appleは、2023年に発売されるiPhoneに搭載するペリスコープレンズカメラのサプライヤーとして、LG Innotek、Jahwa Electronics、Samsung Electronics、Larganを選定した模様
- ペリスコープレンズを採用する事で、光学ズームの性能アップと、カメラユニットのサイズダウンが図れる可能性
Appleがペリスコープレンズを搭載したカメラのサプライヤーを決定した模様
確認されている事実
- カメラモジュール部品メーカーであるJahwa Electronicsが、新しい光学式手ぶれ補正(OIS)アクチュエータの製造施設に1,910億ウォン(約198億円)を費やすと発表した。
- Appleは、昨年末にJahwa Electronicsに事前視察のため訪問していた。
- Jahwa Electronicsは現在、SamsungのGalaxy S22シリーズ向けに、光学式手ブレ補正機構(OIS)用アクチュエータを供給している実績がある。
- Largan Precisionは2022年4月14日、同社のスマートフォン向けレンズの開発状況を発表し、その中で、特定の顧客向けの2023年のレンズ出荷数が増えることを報告した。また、同社は新工場を建設し、スマートフォンに搭載されるカメラモジュール用のボイスコイルモーター(VCM)の生産規模を拡大予定している。
- Largan Precisionの新工場の建設は新型ペリスコープレンズの生産と生産数増加に関連しているのかとの質問について、CEOの林恩平氏はこれを認めている。
予測や噂
- Jahwa Electronicsの大規模な投資は、Samsung以外の新規顧客から受注したためである可能性が高く、昨年末にAppleが同社を訪問していること、また、Appleは通常サプライヤーに専用の製造ラインを用意することを求めるため、この新規顧客はAppleだろうと推測される。
- 同社関係者からの情報によると、この施設は、OISとオートフォーカス機能を1つのモジュールに組み合わせたアクチュエーターをAppleに供給することを目的としているとのこと。
- ペリスコープレンズについては、望遠レンズに用いられ、5倍の望遠を実現する可能性がある。
その他関連情報
ペリスコープカメラについて
「ペリスコープ(潜望鏡)」構造のレンズを採用したカメラのことで、専門的には「屈曲光学系」と呼ばれている技術である。
一般的に、望遠カメラは焦点距離が伸びる分、レンズも長くなり、奥行きが必要になる。そこでプリズムを使って光を90度曲げることで薄く収められるようにしたのが屈曲光学系だ。
既に、OppoやHUAWEIなどは、2019年に既にスマートフォンに採用されている。Galaxy S21 Ultraからも採用されており、ズーム倍率を上げることと、カメラユニットのサイズアップを抑える事を両立する技術として、これからの光学望遠レンズのトレンドの1つとなる技術だ。
ペリスコープカメラモジュールについては下記が詳しい。
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