Googleは、現在無料で提供してるAIチャットボット「Bard」を将来的に有料で提供するのかは分からないが、BardのWebサイトに隠されたコードによって、少なくとも「Bard Advanced」と呼ばれる新たなチャットボットが、最初の3か月間は無料で利用出来ることができ、その後は有料となる事が暗示されている。この発見は、X(旧Twitter)のユーザーBedros Pamboukian氏によって報告された。加えて、ユーザーがBard AdvancedにアクセスするにはGoogle Oneのサブスクリプションを取得する必要があることを意味する可能性もあるようだ。
OpenAIのChatGPTは、基本的には無料で利用出来るが、この場合は同社の大規模言語モデルGPT-3.5に基づく物となり、より高度なモデルであるGPT-4を利用したい場合は有料のChatGPT Plusプランに加入する必要がある。Googleもこれにならう形だ。
Googleは2023年12月、新しいAI大規模言語モデル「Gemini」シリーズとGoogle CloudのAIハイパーコンピューターとともに、より高度なAIチャットボット「Bard Advanced」を初めて発表した。Geminiは、「既存のマルチモーダルモデルよりもはるかに優れた、あらゆる種類の入力を一からシームレスに理解し推論する」能力を持つ、Googleのこれまでで最も高性能なモデルだと説明していた。
GeminiにはGemini Ultra、Gemini Pro、Gemini Nanoの3つのサイズが存在する。Gemini Proは現在は米国のみで展開されている新たなBardの駆動を支えており、Bard NanoはAndroidスマートフォンに搭載されオンデバイスAIを可能にする。Gemini Ultraはまだ公開されていない。Googleによると、Gemini UltraはBard Advancedに搭載されて2024年初頭にリリースすると予告されていた。
GoogleはBard Advancedを少人数のテスターですでにテストしていると述べており、今回見られた文字列は、一般に波及するテスト環境の一部なのかもしれない。
OpenAIもまた、GPTの最も高度なバージョンに有料版で提供していることを考えると、Googleがこの市場にも参入しようとするのは理にかなっている。高度なLLMの実行には信じられないほどの多くのエネルギーとサーバーインフラが必要だ。Googleの通常の広告ベースのアプローチが(少なくとも今は)LLMに有効でないことを考えると、このように迅速に有料プランを提供することは、損失をある程度取り戻す方法かもしれない。
加えて、Bard AdvancedにはChatGPTで提供されている、ユーザーが自身でカスタム出来るカスタムボット「GPT」のような機能であるコードネーム「Motoko」と呼ばれる機能があることもリークされている。このBardのカスタムボットが必ずしもBard Advancedを必要とするのかどうかは現時点では不明だが、Googleは急速にOpenAIに追いつこうとしている。
その他、Dyran Roussel氏によると、以下の機能が開発中のようだ。
- ギャラリー:ユーザーにBardで何が可能なのかを示しインスピレーションを与える。
- タスク:処理に時間がかかる進行中のタスクを配置する場所。画像作成などに利用される?
- 共有オプション:他のユーザーとクエリを共有したり、カスタマイズすることが可能なオプション。
- パワーアップ:Bardのプロンプトをより適切に改善する機能?
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