2023年2月8日にパリで開催されたイベントにおいて、Googleは、マップ利用者がより没入感があり、直感的に探索できるようなアップデートを「Googleマップ」に追加することを発表した。
再注目のアップデートは、昨年のGoogle I/Oにて予告されていた「イマーシブビュー」と呼ばれる、AIとコンピュータビジョンにより、何十億枚ものストリートビューと航空写真を融合して作り上げられたリッチなデジタルモデルの中を自由に歩き回ることが出来、訪れる前からその場所にいるような感覚を味わえる機能がついに正式に公開されたことだろう。これが本日より、東京、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ロンドンの世界5都市で利用可能になった。今後数か月以内に、アムステルダム、ダブリン、フィレンツェ、ベニスなど、より多くの都市でイマーシブビューを開始する予定だという。
「これらの実生活に近いシーンを作成するために、我々は神経放射フィールド(NeRF)を使用して、高度なAI技術、3D表現に普通の写真を変換しています。NeRFを使用すると、我々は正確にその照明、材料の質感や背景にあるものを含めて、場所の完全なコンテキストを再現することができます.これらのことから、バーのムーディーな照明が夜のデートにふさわしい雰囲気かどうか、カフェの景色が友人とのランチに理想的なスポットかどうかを確認することができます。」と、Googleはブログ投稿で説明している。
加えて、昨年9月から展開している、アプリの拡張現実レイヤーに検索機能を追加するマップ内の機能であるライブビュー付き検索について、いくつかのアップデートを与えた。この機能はロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコ、パリ、東京にいる場合のみ利用可能だったが、Googleは、今後数ヶ月のうちに、バルセロナ、ダブリン、マドリッドにライブビュー付き検索を導入することを発表した
屋内型ストリートビューも拡大されている。Googleによると、今後数ヶ月のうちに「バルセロナ、ベルリン、フランクフルト、ロンドン、マドリード、メルボルン、パリ、プラハ、サンパウロ、シンガポール、シドニー、台北の1000以上の新しい空港、駅、モール」に屋内ライブビュー案内を導入する予定とのことだ。
最後に、Googleは、Googleマップのルート概要画面(目的地を入力して「行き方」をタップしたときに表示される画面)または携帯電話のロック画面から、旅行情報の簡易版を見ることができる「一目でわかるルート案内(Glanceable Directions)」と呼んでいるマップ機能を発表した。この「一目でわかるルート案内」には、ルートの進捗状況、到着予定時刻、次に曲がるべき方向がリアルタイムで表示される。また、この機能は「今後数カ月以内に」提供される。
これとは別に、Googleは、AIによる拡張検索における他の作業のいくつかを紹介した。先日発表された、MicrosoftのBing検索エンジンの大幅なアップデートに対抗するものではあるが、注目すべきは、Googleが示したデモは、「新しいBing」のショーケースに持ち込んだものほど洗練されていなかった。この例では、Bingは調査結果の要約に使用した資料の脚注とリンクをユーザーに提供していたが、Googleのデモではこれが行われていない。こちらについては、別記事で詳しく取り上げる。
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