Googleは、現在ベータ版にて実験中のAIチャットボット「Bard」を、同社の他のアプリ(Gmail、Google Docs、Googleドライブ、Google マップ、YouTubeなど)と統合する事や、Bard自身の回答をWebコンテンツとダブルチェックし、回答の信頼性を高める機能などの大きなアップデートを発表した。
同社のブログ投稿によると、GoogleはPaLM 2言語モデルを更新し、Bardをより多機能で便利なものにした。これに先立つこと数週間前、GoogleはチャットボットとGoogleレンズの統合に40の新しい言語を追加し、プロンプトはテキストと画像で構成できるようになった。
新たな画像にな気機能は当初Bardの英語版でしか利用できなかった。だがついに、この機能がすべてのサポート言語に拡大することとなった。また、ChatGPT機能と同様に、ユーザーはBardの会話を共有したり、リンクしたりできるようになった。
AIによるファクトチェックを導入
世界最大の検索エンジンであるGoogleは、インターネット上の情報のゲートキーパーと言える。(実際、EUからもそう認識されている)。Googleがこの責任を果たすための方法のひとつが、AIベースのファクトチェックツールである。
このツールは、当初は英語のみで提供され、ユーザーはワンクリックで様々なインターネット上の情報源と照らし合わせて発言をチェックすることができる。これらのチェックがどの程度正確かは、今後の調査が必要となるが、でっち上げが懸念される生成AIの回答精度を高める方法として、興味深いものである。
BardがGoogleエコシステムに統合
英語圏のユーザー向けに、GoogleはBardをGoogleの各種サービスと連携させる機能も追加した。ブログ投稿によると、これによりAIはGmail、Google Docs、Googleドライブ、Google マップ、YouTubeなどのアプリから関連情報を見つけ、回答に組み込むことができる。また、複数のアプリからのデータを同時に考慮することもできる。これにより可能になることは、具体例を挙げれば以下の通りだ:
例えば、グランドキャニオンへの旅行を計画している場合(多くのタブを使用するプロジェクト)、BardにGmailから全員の都合の良い日程を取得し、リアルタイムのフライトとホテル情報を調べ、空港までのGoogle マップの道順を確認し、YouTubeの動画で現地での楽しみ方まで見るように頼むことができる。
もちろん、Googleにとってプライバシーは常に懸念事項である。特に、GoogleのAI(およびAIの人間ハンドラー)に自分のアカウントへの直接アクセスを許可している場合はなおさらだ。今回の発表の一部として、Googleは個人情報が保護されることを約束し、投稿の中で次のように述べている:「Workspaceエクステンションを使用することを選択した場合、Gmail、Docs、Driveのコンテンツは人間のレビュアーに見られたり、Bardが広告を表示するために使用したり、Bardモデルのトレーニングに使用されたりすることはありません」。
自分で試してみたい場合は、bard.google.comにアクセスし、Googleのサービス(Gmailなど)のいずれかを含むクエリを入力すればいい。Google Workspaceへの接続を承認するプロンプトが表示される。ただし、これらはまだ米国限定の機能であり、日本を含む他国に展開されるにはまだ少しかかりそうだ。
Source
- Google The Keyword: Bard can now connect to your Google apps and services
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