OpenAIの現従業員は、数日前に更迭され、Microsoftへの移籍を表明している元CEOのSam Altman氏に対して忠誠を表明しているが、元従業員はそうではないようだ。
物事はどちら側から見るかによって全く様相が異なってくる。世論はAltman氏に正義があり、これを突如解任した取締役会は即刻全員辞任すべきだという風潮があるが、解任されたAltman氏が完全な善であったとはしない意見もある。
今回の告発はそういった類いのものだろう。今回、元従業員たちが発表したとされる手紙には、Altman氏がOpenAIを営利企業に変える過程で、反対する従業員を排除したとの主張が含まれている。
「我々は、営利モデルへの移行を促進するために、相当数のOpenAIの従業員が会社から押し出されたと考えている。これは、2018年1月から2020年7月までのOpenAIの従業員減少率が50%オーダーであったことからも明らかである」。
また、手紙はAltman氏がいくつかの秘密のプロジェクトについて報告を遅らせ、結果的に期待された成果を達成できなかったと指摘している。これらのプロジェクトに反対した従業員は「文化に合わない」として解雇されたとも述べられている。
「私たちの多くは、当初はOpenAIのミッションに期待し、SamとGregに好意的だった。しかし、彼らの行動が次第に問題視されるようになると、あえて懸念を口にする人々は沈黙させられたり、追い出されたりした。この組織的な反対意見の封じ込めは、恐怖と脅迫の環境を作り出し、OpenAIの活動の倫理的意味合いに関する有意義な議論を効果的に封じ込めた」。
さらに、OpenAIの共同創設者であるGreg Brockman氏が、性転換中のチームメンバーに対して差別的な言葉を使ったという告発もあり、その従業員は後に業績不振を理由に解雇されたとも述べられている。
取締役会が当初発表したAltman氏の解雇理由は、「取締役会とのコミュニケーションにおいて一貫して率直でなかったため、取締役会の責任遂行に支障をきたしたとの結論に達しました。理事会は、Altman氏がOpenAIのリーダーを続ける能力をもはや信頼していません」とだけ述べられている。具体的な理由もなく、先日の突然のCEO解任発表に世間は寝耳に水だったが、内情を知る関係者によれば、今年の1月頃から取締役会とAltman氏の確執は表面化しており、Altman氏も“嘘”とまでは言わないが、取締役会に対して不信感を抱かせる言動があったと、SBI FXトレード株式会社 社外取締役Joseph Kraft氏が、OpenAI取締役会の関係者からの話を引用して紹介している。
これらの告発に対し、なぜか反応したのがTeslaのElon Musk氏だ。彼はこれをXにてポスト紙、調査を呼びかけている。マスク自身も、彼のソーシャルメディアプラットフォーム「X」が特定の企業広告に隣接して反ユダヤ主義的な投稿が表示されたという論争に巻き込まれていることから、この問題に関心を持っているようだ。
This letter about OpenAI was just sent to me.
— Elon Musk (@elonmusk) November 21, 2023
These seem like concerns worth investigating.https://t.co/hnAepyfLE6
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