Elon Musk氏は、AIの進歩に対する懸念を表明し、その進歩を止めようとしたかと思えば、裏で密かにAI研究の会社を立ち上げてるなど、行動の意図が読めず、真実はどこにあるのかと思われたが、同氏は本日、宇宙の性質を理解しようとする「TruthGPT」と呼ばれる宇宙の最大の真実を求めるAIチャットボットを開発する事を明らかにした。
Musk氏は、FOXニュースの司会者Tucker Carlson氏との独占インタビューで、「私は、宇宙の本質を理解しようとするTruthGPTまたは最大真理探究AIと呼ぶものを始めるつもりです。そして、宇宙を理解しようとするAIが、人類を消滅させる可能性は低いという意味で、これが安全への最良の道かもしれないと思います。 なぜなら、我々は宇宙の興味深い一部であるからです」と語っている。
この宣言は、Elon Musk氏が技術大手Alphabetの子会社であるDeepMindから人材を引き抜き、OpenAIのChatGPTのパターンでLarge Language Model(LLM)を訓練するためにNVIDIAから約1万個のGPUを購入したと報告された後に行われた。さらに同氏は、ネバダ州にX.AI Corp.という名前で会社を登録している。これらの動きは、急成長するAI分野の少なくとも一角を占めようとするMusk氏の強い関心を示していると言えるだろう。
もちろん、Musk氏がTruthGPTを真実追求型AIと称するのは、具体的に何を意味しているのか、まだ不明だ。自意識があり、真実と虚偽を見分けることができるAIシステムのことを指しているのだろうか。もしそうであれば、それは長い間、夢物語のままだろう。まず、現在の技術では、真に自意識のあるAIを実現することは出来ていない。さらに、真実は数値化するのが難しい。何が真実で何が虚偽なのか、AIが訓練を受けている間に誰が最終判断するのだろうか。
一方、Elon Musk氏がChatGPTから借用した命名規則から、TruthGPTが単に大規模言語モデル(LLM)になると仮定すると、Twitterとの相乗効果、そして世界の街角が日々生み出す膨大な内部データによって、新生AIが決定的な優位に立てるかもしれないと考える人もいるだろう。しかし、このTwitterの内部データを利用するには、ChatGPTが私たちの問い合わせに応えてくれたように、それなりの課題がある。
基本的に、Twitterが生成する生の内部データは、品質や一貫性にばらつきがあり、LLMのトレーニングプロセスを損なうことになる。このデータのクリーニングや前処理だけでも、法外な数のリソースを消費することになるからだ。
TruthGPTがどのような形になるにせよ、Elon Musk氏は少なくとも今のところ、現在進行中のAI競争を真剣に追求しているように見える。
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