Robloxと言えば、特に若年層に人気の高く、ユーザーベースで見れば実に13歳以下が半数を占める程だが、そうしたまだ判断力の未熟なユーザーを狙った犯罪が後を絶たない中、新たにRobloxが違法に子供の賭博を助長しているとして、集団訴訟を起こされる事態となっている。
とはいえ、子供や10代の若者向けの数百万のバーチャルゲームをホストしているこのプラットフォームではもちろん明確にギャンブルは禁止されている。問題は、Robloxのゲーム内通貨を使ってブラックジャック、スロット、ルーレット、その他のチャンスゲームをプレイするようユーザーを誘うサードパーティのギャンブルサイトの存在だ。
Bloomberg Lawが最初に報じたこの訴訟は、Robloxの仮想通貨であるRobuxに関連するサードパーティーのサイトでギャンブルをした子供を持つ2人の母親である、Rachel ColvinとDanielle Sassらの代理人によって起こされた物だ。彼女らの子どもたちは、自分たちの知らないうちに、これらのサイトでギャンブルをして数千Robuxを失ったと主張している(Robuxは現在、同社のWebサイトで400Robuxが800円で販売されている)。
訴状では「全国の子供たちを食い物にする違法ギャンブル活動」の参加者として、RBXFlip、Bloxflip、RBLXWildを具体的に名指ししている。これらのサイトの所有者は、Roblox自体とともに被告として名を連ねている。楽しく公平なゲーム」でプレイヤーを誘うRBXFlipは、少なくとも2019年からRobloxコミュニティの注目を集めており、現在も運営を続けている。
Roblox自体は、バーチャル体験の膨大なコレクションであり、それ自体はゲームではない。アマチュアやプロの開発者によって作られた多くの体験を提供する場として存在し、プラットフォームとして機能する。これらの体験は、例えばカジノやプレイヤー以外のカードディーラーを表示するなど、ギャンブルを軽く描写することはできるが、“仮想チップを使ったプレイ、擬似的な賭け事、実際のお金やRobux、体験中の価値あるアイテムの交換など、擬似的なギャンブルを含む体験は許可されていません”と、規約には明記されている。
原告側の主張としては、“Robloxがサードパーティのギャンブルサイトに寛容であること”が明らかであることから、これらのルールが誤解を招くとしている。Robloxは利用規約の中で、親や他のユーザーに対し、自社のプラットフォームとデジタル通貨が安全であると誤解を招くような表現をしている」と訴状には記載されている。「この表現は虚偽であり、誤解を招くのがせいぜいである」。
この訴訟では、Roblox社がRobuxの流れを管理しているため、ゲーム内通貨で子供たちを誘惑するサードパーティの怪しいギャンブルサイトを完全に把握していると主張している。
「Robloxはもちろん、被告がRobloxのエコシステムとデジタル通貨を利用して違法なギャンブルを助長することを禁じたり、止めたりすることもできるが、そうはしない」と訴訟では述べられており、更に同社がこれらを見逃すことでこれらの取引を含む取引から30%の手数料を徴収することで、数百万ドルの利益を得ていると非難している。
もちろん、Robloxはこうした事実はなく、サードパーティーサイトとの関係を一切否定している。「これらのサイトはサードパーティのサイトであり、Robloxとは法的な関係は一切ありません。悪質な業者は、Robloxの知的財産とブランドを違法に利用し、当社の基準に違反してこのようなサイトを運営しています」と、RobloxはBloomberg Lawへの声明で述べている。
ただし、Robloxはゲーム内ギャンブルを禁止しているが、他のいくつかの悪名高いバーチャル商業を奨励している。Robloxの多くの体験は、若いプレイヤーを戦利品(Lootboxes)で誘惑している。米国ではまだ合法だが、オランダなどでは非合法化されている。この慣行はEU全域で取り締まられる可能性があり、有利な略奪的慣行で収益を上げることを選択したゲーム開発者に広範な波及効果をもたらすだろう。
Robloxは近年、限定版の仮想アイテムにも対応し、開発者が数量限定の特別な仮想グッズを提供できるようにした。限定版は開発者に新たな収益源を提供するが、NFTのような魅力、そしてRobloxが完全なRobuxベースの取引経済を育成するという決定は、少なくとも今のところ、このプラットフォームが子供や10代の若者を中心にしていることを考えると、その発展にはまだまだ時間がかかるだろう。
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