数日来、不安定な状態が続いていたChatGPTだが、当初OpenAIの発表では新機能の発表により多くのリクエストが発生しているという、ある意味嬉しい誤算の結果と思われていた。だが同社は、この障害がDDoS攻撃によるものであると認識し、対処に乗り出した。
我々は、DDoS攻撃を反映した異常なトラフィックパターンによる定期的な機能停止に対処している。我々はこれを軽減するための作業を継続している。
当初、OpenAIはステータスページに問題を修正したことを掲載した。しかしその日のうちに、ChatGPTとそのAPIにさらなる障害と問題が発生していることが確認された。
そして過去24時間、散発的な機能停止に見舞われていた。サービスにアクセスしようとしたユーザーには、「ChatGPTは現在容量不足です」というメッセージが表示され、ユーザーによってはログイン出来ない状況も続いた。
Anonymous Sudanが関与の可能性
DDoSは分散型サービス拒否の略で、通常のサービス拒否攻撃とは異なり、攻撃が複数の異なるホストに分散されるため、ブロックするのが非常に難しくなる。
この攻撃の背後にいる集団が一体だれなのかだが、Anonymous Sudanというハクティビスト集団が、犯行声明をTelegramに出している。Anonymous Sudanの主張では、OpenAIの親イスラエル的姿勢に異を唱え、政治的動機から今回の攻撃に踏み切ったとしている。
このグループは、今年の初めにMicrosoftにDDoSを仕掛け、サイバーセキュリティの専門家によって調査されている。
大規模かつ持続的なDDoS攻撃を運用するためのコストは決して安くはなく、数十万ドルとは言わないまでも数万ドルはかかり、それを成功させるには大規模なインフラが必要になるため、その資金の出所は常に注目される。
サイバーセキュリティ企業のCyberCXは、Anonymous Sudanは「親ロシア派ハッカー集団Killnetの一部」であり、「社会の分裂を促進」し、西側を混乱させるというロシアのミッションのために、ロシアから資金とリソースを受け取っている可能性が高いと主張している。
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