米Amazonは3月1日(現地時間)、AWS上で実行される同社独自のクラウドゲーミングサービス「Luna」を米国全土で正式リリースした。
Lunaはこれまでアーリーアクセス版として有料(月額5.99ドル)でユーザーに提供されてきたが、Prime会員向けに一部無料でサービスを提供し、有料ゲームチャンネルを組み合わせたり、ゲーム動画配信プラットフォーム「Twitch」と連携させてサービスを拡充した形での正式リリースとなる。
Lunaは、一般的にクラウドゲーミングサービスに属し、Amazonの誇るAWSクラウド上でハイエンドなゲームを走らせ、結果を動画としてPCやMac、iPhone や iPad 、Fire Tablet、Fire TVスティックを接続したテレビ等にストリーミングすることで、専用ゲーム機や高価なゲーミングPCを買う必要がなく、最新のゲーム数十種類が遊べるのが大きな特徴だ。
Amazon Prime会員は月替わりで3本のゲームをプレイできる「Prime Gaming Channel」が追加料金なしで利用できる。
その他にも複数の有料ゲームチャンネルがリリースされた。「チャンネル」とは、契約すると、その中にラインナップされているゲームが遊び放題となるサブスクリプションサービスの事。Lunaは、他のクラウドサービスとは異なり、ユーザーが月単位でチャンネルごとにサブスク契約をする方式をとっている。メインとなるLuna+チャンネルは月額5.99ドル(約690円)、Familyチャンネルは月額2.99ドル(約345円)で利用できる。
またこれ以外に、カプコンやSNKなどのパブリッシャーによるクラシックゲームの提供を売りにする「Retro Channel(レトロチャンネル)」が用意される。Amazonによると、このチャンネルは「Street Fighter II(ストリートファイターII)」「Hyper Fighting(ストリートファイターⅡ ターボハイパー ファイティング)」「Metal Slug 3(メタルスラッグ 3)」などのタイトルを配信し、ユーザーに「アーケードゲームの栄光の日々を再体験してもらう」ことを目指しているとのこと。
アサシンクリードなどのUbisoftのゲームを遊ぶことが出来るUbisoft+チャンネル(17.99ドル)なども用意されている。
また、PC、Mac、Fire TVでLunaの最新アップデートが行われ、プレイヤーがTwitchにLunaのゲームプレイを配信できるようになったことも発表された。新しくブロードキャストボタンが用意され、プレイヤーは画面上にカメラフィードを重ねてゲームプレイをライブ配信する事が可能となった。また、Fire TVでは、QRコードを利用して、スマートフォンをウェブカメラおよびマイクの代わりとして接続することができる。
またFire TVでは、Luna Controller(ルナ・コントローラー)アプリを通じて、iPhoneやAndroid端末をコントローラーとして使用し、Lunaを試すことができるようになった。Amazonによると、オンスクリーンコントローラーは、サイドスクローラーやターンベースのRPG、トリビアゲームなどをチェックしたいユーザー、またはコントローラーを持たない初心者やカジュアルゲーマーに向けたとっかかりとなるオプションだ。
日本での導入は未定だが、これに先立ち米国AmazonでPrime会員の年会費がアップしたことを考えると、日本も値上がりは避けられないだろう。
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