AdobeはAI画像ジェネレーター「Firefly」の改良を続けており、本日、日本語を含む100以上の言語でプロンプト入力のサポートを開始したことを発表した。
これにより、Fireflyを「テキストから画像を生成(Text to image)」、 「生成塗りつぶし(Generative Fill)」、「生成再配色(Generative Recolor)」、「テキスト効果(Text effects)」の各機能が日本語でも使えるようになり、より日本のユーザーに馴染みやすいものになっている 。
Adobe Fireflyのベータ版は2023年3月21日に開始され、テキストから画像への変換とテキストエフェクトの機能を備えている。どちらの機能も注目すべきもので、1つ目はトレーニングソースとして、2つ目はその独自性だった。Adobeはそれだけにとどまらず、現在の機能だけでなく、Fireflyの計画も拡大している。
Adobe Fireflyの特徴
Fireflyは、AdobeがAdobe Stockからライセンスを受けた画像にモデルを学習させたため、昨今の生成AIについて回る“著作権侵害”の恐れのない商用利用が可能であるという点で、AI画像ジェネレーターの中でもユニークな存在となっている。
Firefly Webベータ版の「テキストから画像を生成」機能は、特にAdobe製品のユーザーならば親しみやすいUIとなっており、アスペクト比、コンテンツタイプ、スタイル、色合い、ライティング、コンポジションなど、直感的な利用が可能になっている。Midjourneyではパラメータコードを覚える必要があり、Stable Diffusionのユーザーは具体的なスタイリングの指示を入力する必要があるが、Fireflyでは数回のクリックで切り替えが可能だ。
テキスト効果機能では、Firefly画像生成のテンプレートとして使用するフォントや単語を選ぶことができる。自分で指定をすることも出来るが、サンプルを使った後に少し修正を加えるだけでも面白い物が得られるので、初心者にはとっつきやすい。
生成再配色は、ベクターアート上で動作し、AdobeのAIがあなたのプロンプトに基づいて4つのカラーバリエーションを作成することにより、パレット選択を簡素化する。結果をスケーラブル・ベクター・グラフィックス(SVG)ファイルとして保存すれば、Illustratorや他のベクター・アート・アプリで使用できる。
100言語と20言語に対応
Adobe Fireflyはプロンプトで100言語をサポートしているが、ユーザーインターフェイスは現在20言語のみだ。つまり、画像を生成するためのプロンプトには、自分の好みの言語を選択することができる。しかし、コントロールのラベルを理解するには、UIで使用可能な20言語の中から1つを選択する必要がある。
Adobeによると、Fireflyのユーザーインターフェースは、ドイツ語、フランス語、日本語、スペイン語、ポルトガル語などで利用できるようになったという。これにより、Adobeのグローバルなユーザーベースにとって、より良い、よりフレンドリーなソリューションとなる。
今後の予定
AdobeのFireflyのWebサイトには、「パーソナライズされた結果」「テキストからベクターを生成」「テキストからパターンを生成」「テキストからブラシを生成」「スケッチから画像を生成」「テキストからテンプレートを生成」が開発中の機能として掲載されている。
先日、Project Gingerbreadと呼ばれるAdobeの3D-to-image研究について紹介したが、これはStable DiffusionのBlenderプラグインに似ていて、3Dモデリングアプリでシーンを作成し、テキストプロンプトにマッチした画像を生成できる。これも期待の新機能だろう。
Sources
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