Googleが2022年に発売したPixel 7は最高のスマートフォンの1つだが、厄介な問題を抱えていることが判明した。世界中のPixel 7ユーザーから、リアカメラのガラスカバーが突然粉々になる事例が相次いで報告されているのだ。
RedditやGoogleのサポートフォーラムでも複数報告されているが、リアカメラのガラスが原因不明のまま、突然粉々になる事例が多く見られる。特に、Twitterの「#pixel7brokencamera」などを見れば、多くのリアカメラが粉々になったPixel 7の画像を見ることが出来るだろう。
どこかにぶつけた訳でもないのに、いきなり壊れると言うことで、ユーザーとしては気が気ではない。原因は不明だが、最も可能性が高いと思われるのは、何らかの製造上の欠陥、あるいは設計上の欠陥だろう。
最近の多くのスマートフォンに用いられている専用ガラスパネルは、ガラスに応力を加えることで耐傷性を高めている。Googleのカメラガラスのメーカーは不明だが、一般的に「圧縮応力の層があり、次にガラスが押し広げたい中心張力の層があり、次にまた圧縮応力の層がある」構造になっているため(via Scientific American)、もし、ガラスの配合を間違えて、これらの層が完璧なバランスになっていなければ、ある日、ガラスは「ポン」と音を立てて、外に向かって爆発を起こすことになってしまうのだ。
そのため、屋外の寒さと室内の暖かさの温度変化でガラスが割れるという説もある。実際に、暖かい家から寒い屋外に出たことがきっかけで、ガラスが割れてしまったというユーザーもいたようだ。
報告の大半はベーシックモデルのPixel 7だが、一部のPixel 7 Proの所有者も問題を報告している。
ちなみに、こういったカメラガラスが粉々になるのは、以前にもSamsungのGalaxy 7やGalaxy 20でも見られた現象とのことだ。これらも特に衝撃を与えたわけでもなく、いきなりカメラのカバーガラスが粉々になる欠陥を抱えており、集団訴訟に発展している。
これがユーザーの過失ではないことは明白だが、一部のユーザーは、Googleが保証期間内にもかかわらず、この問題に対処してくれていないことを報告している。Googleの爆発したガラスの犠牲者の一人であるAlex Hatzenbuhler氏は、この問題は保証の対象外であると主張するGoogleのデバイスサポートのスクリーンショットを投稿している。また、一部のユーザーは、Googleに問い合わせたところ、修理代を請求された事も報告している。
ちなみに、前述のカメラガラスをめぐるSamsungの米国における集団訴訟は、いずれもSamsungの利用規約にある、「強制的な個人仲裁条項と集団訴訟/陪審裁判の放棄条項」のおかげで却下されている。そして、Googleも同様に米国のユーザーに何の権利も提供せず、個人仲裁条項を含む契約をデフォルトで結ばせている。
どのような状況であれ、Googleがこの誰もが経験している問題に対する救済策を打ち出してくれることを願うばかりだ。デバイス部門をこれから成長させていこうと考えるGoogleとしても、せっかく手に入れた評判をここで失うことは得策ではないはずだ。
Source
コメントを残す