OpenAIと、Business Insider、そしてPoliticoの親会社であるAxel Springerは、ChatGPTでコンテンツを共有する契約を結んだ。
この契約により、世界中のChatGPTユーザーは、Politico、Business Insider、Bild、WeltといったAxel Springerのメディア・ブランドによる有料コンテンツを含む、厳選されたグローバル・ニュース・コンテンツの要約を受け取ることになる。また、透明性のために記事の全文への参照とリンクが提供される。
両社は共に、ジャーナリズムの提供を改善し、新たな収入源を生み出すためにAIを活用する方法を見つけたいと考えている。
そしてこのコラボレーションは、OpenAIの技術を使用する既存のAxel SpringerのAI主導型プロジェクトをサポートする。その見返りとして、OpenAIは新しいモデルを訓練するためにAxel Springerのコンテンツを利用できるようになる。OpenAIがこのコンテンツ利用に対して対価を支払うかどうか、またその程度は発表からは明らかではない。
この契約は、AIモデルのトレーニングのためのジャーナリスティック・コンテンツの非ライセンス使用を遡及的に合法化する可能性がある。書籍のように、高品質の編集コンテンツはAIトレーニングの重要な一部だ。同時に、ChatGPTを利用することで、OpenAIは著作権侵害の可能性を冒すことなく、最新のニュースをユーザーに提供することができる。OpenAIはAPとも同様の契約を結んでいる。
Axel SpringerはすでにAIに関する活動や投資を発表している。2023年6月、同社は初のAI関連のレイオフを社内メールで発表した。このメールでは、”デジタル出版のみ”というAxel Springerの目標を達成するための “AI攻勢”について述べられていた。
AIは「ジャーナリストに研究と創造性のためのより多くの時間を与える」方法として説明されたが、印刷された新聞のレイアウトなど、いくつかの機能を代替するものでもある。
Axel Springer社のMathias Döpfner CEOは社内ポッドキャストで次のように語ったという:「誰かがジャーナリズムを殺したいのなら、その方法と理由を理解する必要がある」。
以前、Axel Springerは、この分野での努力を結集し、イノベーションを推進するために、グローバルな生成AIチームを設立した。このチームは、Axel Springerとそのブランドのプロセスや製品における生成AIの使用と応用をサポートする。
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