台湾の工商時報によると、Microsoftは次期Windows 12を2024年6月にリリースする可能性があるとの事だ。この次期としてはComputex 2024の開催時期に近いものだが、この次期OSのリリースに合わせて、高いAI処理機能を備えた“AI PC”をリリースするとしており、台湾のPC産業部門にとって非常に大きな出来事になると伝えている。Acer、Quanta、MSI、Gigabyteなどの業界関係者は、「AI PC元年」がもたらすビジネスチャンスに非常に興奮しているとのことだ。
この情報は、最近の台湾医療技術展示会でのQuanta ComputerのLin Baili会長とAcerのChen Junsheng会長兼CEOの発言に基づいているとのことだが、直接の発言を引用したものではない。Acerは世界中で人気のあるPCメーカーであり、Quanta Computerは主に台湾に拠点を置き、ノートブックなどの電子ハードウェアを製造している。台湾はコンピュータ部品やPCハードウェアの製造・組立が盛んな地域であるため、この報告が台湾から出てきたことも最もらしいことだ。
先日、Intelの上級幹部も2024年に「Windowsのリフレッシュ」が予想されると述べていたが、これがWindows 12を指すのか、Windows 11の機能アップデートを指すのかは明言されていなかった。
Windows 12とAIベースのPCの言及は、Microsoftが最近、CopilotのようなAI機能に力を入れていることを考えると理にかなっている。工商時報は報じていないが、MicrosoftやそのハードウェアパートナーであるAMD、Intel、NVIDIAによって、専用のAIアクセラレーションハードウェアを搭載したシステムが推奨される可能性が高いだろう。
Microsoftは、今年のAMDのCES 2023イベントで、このようなハードウェアの利点を支持し、議論していた。そのため、このような推奨が行われることもあり得ない話ではないだろう。
Intelの次期Meteor Lakeチップは、すべてのSoCに専用のAI処理ハードウェアが搭載されているため、Windows 12でもたらされるAI処理において重要な役割を果たすだろう。一方、最新のAMD Ryzen 7000ファミリーのハードウェアAIアクセラレーションの提供は、XDNAアーキテクチャハードウェアを搭載したRyzenモバイル7040「Phoenix」チップに限られている。
現在のところ、大多数のPCはAI処理専用のハードウェアを搭載していないため、これらのハードウェアが最低システム要件になる可能性は低いと思われる。
それよりは、先日報じられたような「ハイブリッド・アプローチ」が採用される可能性が高いだろう。つまり、Intel Meteor LakeやQualcommのSnapdragon X Eliteのような高度なNPUを搭載したチップを採用してるPCではオンデバイスでのAI処理を行い、それ以外のPCではクラウド上でのAI処理を提供するといったものだ。
とはいえ、こうした情報はまだMicrosoftからの公式のアナウンスではない為、ある程度は慎重に受け止める必要がある。
これまでの噂ではWindows 12はAIに重点を置き、ストレージ・ドライブの異なる部分に存在する別々の「ステート」を含む可能性があると示唆されていた。この機能は、MicrosoftにとってOSの管理とアップデートを容易にし、エンドユーザーにとっては面倒な作業ではなくなると伝えられている。
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