Google傘下のYoutubeは、AIによる編集機能を搭載した新しい動画編集アプリ「YouTube Create」を発表した。
本日のYouTubeのブログ投稿によると、YouTube Createには、精密な編集やトリミング、自動ナレーション、キャプション、トランジションなど、AIを用いた多くの機能が搭載されているとのことだ。また、ユーザーがチャットボックスにアイデアを入力するだけで、AIが生成した動画や画像を動画に追加できる「Dream Screen」と呼ばれる新機能のテストも開始する。例えば、ユーザーが「宇宙で撮影したい」と入力すると、アプリはまるで宇宙にいるようなリアルな動画や画像を挿入してくれるのだ。
さらに、AIを活用した音楽推薦機能も搭載され、ユーザーが動画の説明文を入力すると、アプリが使用するオーディオトラックを提案する。YouTubeによると、ユーザーは動画を自動的に外国語に吹き替えるオプションも利用できるという。
同社によると、この新しいアプリは、誰でも、特に初めてのクリエイターでも、動画制作をより簡単に、より身近なものにすることを目的としているという。
YouTubeのチーフであるNeal Mohan氏は、「私たちは、誰もが簡単に制作できるようにしたいと考えており、ジェネレーティブAIがそれを可能にすると信じています」と語った。
YouTube Createは、TikTokやMetaのInstagramなど、短い動画やリールを作成する若いユーザーの間で人気を博しているアプリと競合することになる。このアプリは、一部の国のAndroidデバイス向けにベータ版が公開されている。対象地域は、米国、英国、ドイツ、フランス、インド、インドネシア、シンガポール、韓国となる。
Googleの生成AIへの進出
AIを搭載した新機能であるYouTube Createは、AI分野で足掛かりを得ようとするGoogleの最新の試みである。先週、GoogleはAIアシスタントのBardをアップデートし、OpenAIのChatGPTに対抗するために生成AIに多くの自社製品との連携機能を追加した。Googleの野心はチャットボットにとどまらず、同社の製品群全体にAIを統合することにまで及んでいる。この戦略により、GoogleはAI競争で優位に立てる可能性がある。すべての製品からユーザーインサイトを活用してAIを訓練し、ライバルを凌駕できる可能性があるからだ。
Sources
- YouTube Official Blog: Made On YouTube: Empowering anyone to Create on YouTube
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