NVIDIAのH100 GPUは、AIブーム以降、絶大な支持を得ており、同社は2023年内に55万台のH100 GPUの出荷を見込んでいるようだ。
Financial Timesによると、H100の需要は世界的に広がっており、米国や欧州のハイテク企業のみならず、この争奪戦にサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)といった国々が参入しているという。サウジアラビアは、政府が歳入を従来の石油資源から世界の活況を呈しているテクノロジーにシフトさせることを計画しているため、既にNVIDIAのH100 GPUを3,000個購入したと言われている。UAEもまた、LLMモデルのFalcon用に数台のH100を購入し、AI分野での急速な発展を計画している。
2023年にH100 GPUを55万台出荷する見込みとのことだが、その総額を大まかに見積もると、基本価格4万ドルからスタートし、地域差を除くと220億ドルの収益になる。これは基本価格であり、中国では従来価格以上の高値で販売されるなど、その需要の高さに価格がつり上がる可能性もあるため、売上高は250億ドルの大台を超える可能性がある。しかし、これはTSMCのようなサプライヤーが需要に対応できる場合だ。
アナリストは、NVIDIAは2027年までにAIの売上から3000億ドルを生み出すことができると予測しているが、これは日々需要が増加しているという報告を見ているため、あながち突飛な話ではないように思える。しかし、Gartnerは既に生成AIは流行のピークに達したと見ており、その予測が正しければハイプ・サイクルの「幻滅期」においては、成功したプロバイダーにしか投資が流れないため、生成AIへの関心が薄れ始めるという。そうした場合に、果たしてNVIDIAは同レベルの需要を見込めるのだろうか?
Source
- Financial Times: Saudi Arabia and UAE race to buy Nvidia chips to power AI ambitions
コメントを残す