電気自動車メーカーの大手Teslaが、長年に渡り、その航続距離を水増ししてユーザーに通知していた事がReutersの調査によって判明したが、ついに複数のTeslaオーナーが消費者詐欺の疑いで同社を提訴したことが明らかになった。
「Teslaが電気自動車の航続距離を正直に宣伝していれば、消費者はTeslaの自動車を購入しなかったか、あるいは購入価格が大幅に安くなっていただろう」と、訴状では述べられている。
この提訴案が集団訴訟として認められるかどうかはまだ不明だが、Tesla Model 3、S、X、Yを購入したカリフォルニア州のTeslaドライバー全員が対象となることを考えると、同社とElon Musk氏にとっては新たな、そして大きな法廷闘争となる可能性がある。
先週のReutersの報道によると、Teslaは10年ほど前、EVの航続距離表示を意図的に修正し、満充電時の数値を過大に表示していたという。しかし、現在でもそうなのかはまだ不明だ。
Teslaが航続距離について顧客の誤解を招いたとして訴えられたのは、今回が初めてではない。今年初め、韓国は同社が寒冷地での航続距離の影響を開示していなかったとして、220万ドルの罰金を科した。
苦境に立たされている同社は、すでに他にも多くの訴訟に直面している。Teslaが顧客のプライバシーを侵害したと主張する別の集団訴訟や、物議をかもしている完全自動運転ドライバー支援ソフトウェアの安全性に関するMusk氏の主張をめぐって同社を訴えている株主などもいる。
公平を期すため、EVの航続距離を誇張していると非難されているのはTeslaだけではない。最近の調査では、他のEVメーカーの製品も宣伝している航続距離を大幅に下回っていることがわかった。ただし、もちろん正確な表示をしているメーカーもおり、Teslaの行いが間違った行いである事には変わりはない。
今回の報道は、Teslaにとっては、すでに傷ついた評判にまた新たな傷がつくことになりかねないだろう。
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