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Google、今後数日以内にBardの言語モデルをより大規模なPaLMに移行する事を明らかに

Google CEOのSundar Pichai氏は、同社の実験用AIチャットボット「Bard」に対する批判に応え、GoogleがBardを近々アップグレードすることを約束した。

Googleは「実験的会話AIサービス」Bardを英国・米国でリリースしたが、結果はあまり芳しいものではなかった。OpenAIのChatGPTやMicrosoftのBing Chat(同じくOpenAIのGPT-4を搭載)に対して、ユーザーはその応答がライバルに比べて知識や詳細さに欠けることに気づいたからだ。しかし、GoogleのCEOであるSundar Pichai氏がThe New York Timesのポッドキャスト「Hard Fork」で、Bardが現在のLaMDAベースのモデルから、今後数日以内に大規模なPaLMデータセットに移行することを確認したため、この状況は変わるかも知れない。

Bardのリリースに対する反応についてどう思うかと問われたPichai氏は、こうコメントした:「私たちには、より高性能なモデルがあることは明らかです。もうすぐ、おそらくこれが公開される頃には、Bardをより高性能なPaLMモデルにアップグレードする予定なので、推論やコーディングなど、より多くの機能をもたらすことになるでしょう」

この言語モデルの違いについてだが、Googleは昨年、言語ベースモデルの詳細を共有した際、LaMDAを1,370億個のパラメータで訓練したと述べた。一方、PaLMは約5,400億個のパラメータで訓練したと言われている。

なぜ最初からより大きな言語モデルに基づいてBardを構築しないのかとの批判もあったが、Pichai氏は、2月にBardがデビューしたとき、彼はLaMDAに依存しているため規模が小さいことを認めたが、コンピューティングパワーが小さいことは、より多くのユーザーに試してもらい、フィードバックを提供する機会を与えるという利点があるとしていた。そのため、Pichai氏は、GoogleのAIが競合他社に比べてどの程度のスピードで発展するかについては心配していないと述べている。また同氏は、実世界の情報が提供されれば、GoogleはBardの安全性と品質について独自の分析を行うことを確約した。

そのため、Pichai氏は、Googleが「我々が十分に対応できることを確認する前に、より高性能なモデルをリリースしたくない」と表明している。「私たちは皆、とてもとても初期の段階にいます。時間が経てば、さらに高性能なモデルを差し込むことになるでしょう。しかし、誰が先にそこにいるかということではなく、それを正しく理解することが、我々にとって非常に重要なのです」

その思いは、“GPT-4よりも強力な”AI技術の開発を最低6ヶ月間休止することを求める公開書簡に署名した1,800人以上の人々(技術リーダーやAI研究者を含む)の心にもあるのだろう。

Pichai氏は、これが政府を巻き込まずに効果的に行えるとは考えていないが、指導の必要性には同意している。「AIは、規制しないにはあまりにも重要な分野です。また、うまく規制できない分野としても重要すぎます。ですから、このような会話が進んでいることをうれしく思っています」


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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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