ニューヨーク市(NYC)の教育局が、学校のデバイスやネットワーク上でOpenAIのAIチャットボットChatGPTへのアクセスをブロックすることを決定したと、Chalkbeatが報じている。教育局は、新しい技術に適応するのではなく、その利用を思いとどまらせるためにアクセスをブロックすることを決定した。ブロックの理由は多数あり、当局は、情報が必ずしも正確でない可能性があること、学生がエッセイを書くためにこの技術を使用している可能性があることを懸念しているとのことだ。
ChatGPTは、発売以来、より安全なリクエストにのみ返信するようフィルターをかけてきた。これにより、技術の悪用は防がれているが、ChatGPTは、特に数学に関して、間違った情報を吐き出すことがある。また、学習期間が終了した2021年のデータに基づく回答しか答えることが出来ず、インターネットとの接続もない。
「生徒の学習への悪影響や、コンテンツの安全性や正確性に関する懸念から、ニューヨーク市公立学校のネットワークやデバイスではChatGPTへのアクセスが制限されています。このツールは、質問に対して素早く簡単に答えを出すことができるかもしれませんが、学業や生涯の成功に不可欠な、批判的思考や問題解決能力を身につけることはできません。」と教育省の広報担当者Jenna Lyleは述べている。
ChatGPTが数週間前にリリースされて以来、人々はこのツールやこのような技術が教育にどのような影響を与えるかを推測してきた。教育部門は将来、人工知能の進歩を考慮してカリキュラムを進化させるかもしれないが、短期的には、禁止措置を執ることに決定したようだ。
ブロックは、学校や学校のデバイスから生徒がAIにアクセスする事を抑止するかもしれないが、それ以外からのデバイスによるアクセスを制限する物ではなく、生徒達が家庭学習においてAIを用いることを制限することまではかなわないと思われる。中長期的には、教育部門はAIの登場を受け入れ、それに応じてカリキュラムを適応させることが賢明だろう。
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