スタートアップが世界初の人工重力宇宙ステーション建設を発表

masapoco
投稿日
2022年9月19日 11:35
631f64d5f773dc14b42fd076 concept

カリフォルニアに拠点を置くスタートアップ企業であるVast社は、宇宙空間における人間の生産性を高めるために、世界初の人工重力を実現した宇宙ステーションを開発することを明らかにした。同社は、優れたエンジニア、業界の専門家、航空宇宙エンジニア、SpaceX社の元副社長であるHans Koenigsmann氏からなるチームとともに、人々が宇宙で生活するだけでなく、仕事もできるような環境を作り出すことを目指している。

「Vastのミッションは、何百万人もの人々が太陽系を越えて生活する未来を実現することです。太陽系には膨大な資源があります。その資源を利用することができれば、地球を守りながら文明を発展させることができるのです。大勢の人間が宇宙で生活できるようになれば、それらの資源にアクセスするために必要な産業やインフラを大規模に作ることができるのです。」と、Stellar、Astera Institute、Ripple、eDonkey2000などのプロジェクトに携わった、Jed McCaleb氏はプレスリリースの中で述べている。

「私は常に、非効率を減らし、人間の状態を改善するために技術を活用することを信じてきました。宇宙での人類の居住を拡大するためには、持続可能性を完璧に実現する技術を創造しなければなりません」

同社の宇宙ステーションは、40人以上が滞在でき、長さは100メートルになる予定だ。

無重力状態は弊害が多い

無重力に長時間さらされることで、筋肉の萎縮、骨の減少、さらには脳の損傷などの副作用が報告されている。McCaleb氏は、人工重力によって長期間のミッションに適した健康的な環境を提供することを目標に、大きな回転構造物によって発生する遠心力によって、重力に似た引力を発生させる宇宙ステーションを考案した。これは新しい物ではなく、古くから宇宙ステーションで人工的に重力(より正確には遠心力だが)を発生させる方法として、SFなどでも描かれており、読者も本などで下の様なイラストを見たことがあるかも知れない。

Vastの目標は野心的だ。同社は、この新しいエコシステムによって、太陽系内での人類の活動領域のさらなる拡張が可能になると示唆している。

企業が宇宙で人工重力を発生させる構造物を構築しようとしたのは、今回が初めてではない。2021年に、The Orbital Assembly Corporationが人工重力を備えた軌道上の宇宙ホテル「Voyage Station」を建設する計画も報告されている。

「私たちは今でも新しいフロンティアを渇望しており、多くの人が宇宙が解放される時を待ち望みながら人生を送っています。フロンティアを押し広げ、広大な宇宙空間へと居住地を広げることで、何千年、何世代にもわたって地球を守ることができるかもしれないのです」と、McCaleb氏は述べている。


Source



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • a05r3 ohew6
    次の記事

    350億円という過去最高額のペントハウスが販売中

    2022年9月19日 12:02
  • 前の記事

    Google Pixel 7 Proのベンチマークがリーク – 新たなTensor G2のCPUとGPUのスペックが明らかに

    2022年9月19日 11:06
    tensor g2

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


おすすめ記事

  • SOFIA 1024x811 1

    小惑星表面で水が発見された

  • 1.22.24webbtelescopestephan quintetorigcrop3 e1707612198512

    ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡はダークマターの1つの理論を直接検証できる

  • 12116

    星を殺す「ブラックホール風」が遠方の銀河で発見された

  • PEARLSDG quiescent dwarf galaxy 1

    ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が存在しないはずの銀河を発見

  • 居住出来る可能性を持つ新たな地球のような惑星を発見

今読まれている記事