インテルのグラフィックスカード「Arc A770」は「間もなく」発売されるようだ

Intelは、同社が久しぶりに発売するディスクリートGPU「Arc Alchemist」について、デスクトップ向けグラフィックスカードを「近いうちに」発売する予定であるとインタビューで述べ、この新しいグラフィックスカードに関するいくつかの詳細を明らかにした。

PC Games Hardwareが、IntelのTom Petersen氏とIntel Fellow、そして同社のマーケティングスペシャリストであるRyan Shrout氏を招きインタビューを行っている。それによると、ゲーマー向けに設計された数年ぶりのArcグラフィックカードは、16GB GDDR6メモリを搭載した独自のArc A770 Limited Editionになるとのこと。この製品は、同じGPUチップを搭載した同社のパートナーからのカスタム製品と共存することになる。これらのカスタムArc A770ボードは、Intelが8GBのRAMを搭載する構成についても承認しているため、16GBまたは8GBのメモリをいずれかを選択して搭載する事になるようだ。また、グラフィックスカードメーカーは、8GBのGDDR6を搭載したArc A750ボードも提供する予定とのこと。

Intelは、Arc A770はNVIDIAのGeForce RTX 3060 Tiと、一方Arc A750はNVIDIAのGeForce RTX 3060に対抗するべく開発を行っている。先週、IntelはすでにArc A770がNVIDIAのGeForce RTX 3060よりもレイトレーシングで優れているというベンチマーク結果を公開している。ただし、これは同社によるテストであり、第三者による試験結果を見る必要ももちろんある。

Intel の グラフィックスカードパートナーによる Arc A700 シリーズのカードの一部は、工場でオーバークロックされ、電力制限が強化されているため、デフォルトのクロックのモデルと比較すると、これらのカードはより高い性能を提供することになるだろう。これらは、この秋に入手可能な最高のゲーミング・グラフィックスカードの1つになるかは不明だが、素晴らしい物になることは間違いないだろう。

また、今回Intelは、「サイズ変更可能なベースアドレスレジスタ(BAR)」(ReBAR、rBAR)をサポートする新しいシステムでArc GPUを使用することを強く推奨しているのは注目に値する。

これは、PCI Express仕様のオプション機能で、PCI Express委員会(PCI SIG)では、この機能を「Resizable Base Address Register」と呼んでおり、Intelは、NVIDIAと同様に、この呼称を短縮して採用しているようだ。基本的に、最新のインフラであれば、ReBARやrBARと呼ばれ、対応していることが多い。これが重要なのは、この機能を有効にすることで、メインプロセッサーはグラフィックカードのメモリに効率よくアクセスできるようになるのだ。ReBARが利用できない場合は、256MBのチャンク(ヒープ)でのアクセスがせいぜいである。このため、新しい仕様では、連続したミニコピーを並べるのではなく、1回のリクエストで、必要に応じてスロットのフル転送速度ですべてを実行できるようになっている。

rBAR/SAMが役立つのは当然だが、PCやそのアーキテクチャによって性能向上が大きく異なる。AMDやNVIDIAのチップでは実はそれほど恩恵がないが、IntelのArc Alchemist GPU内のコピーは、大きなコピー操作(バーストトランザクション)の実行には非常に優れているが、多くの小さな操作になると比較的低速になる特性がある。つまり、Arcのグラフィックカードのハードウェアは、CPUとGPUの間で最新のPCI Express通信が行われるように設計されており、これが行われないと問題が発生するのだ。Intelは最大40%パフォーマンスが低下するとしている。それ故のReBAR推奨である。

また、ArcグラフィックプロセッサはMicrosoftのDirectStorage技術を完全にサポートするため、このアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を使用するゲームが登場すれば、これらのデバイス(および対応SSD)を搭載したシステムのパフォーマンスが向上することが期待されるとのことだ。

IntelのArc A770グラフィックスカードは、高解像度ではAMDやNVIDIAの次世代製品に対して競争力がないことは明らかだが、Intelは、4つのXeSSアップスケーリングモード(性能、バランス、品質、超品質)が性能と品質のバランスを適切に提供し、4Kなどの解像度での低い性能をある程度補うことができるとしている。

高解像度出力については、Intelによれば、同社の次期ACM-G10 GPUはHDMI 2.1のネイティブ出力をサポートしていないため、Arc A700グラフィックスカードに適切なコネクタを追加するには、オンボードのDisplayPort 2.0 to HDMI 2.1 変換器が必要だという。興味深いのは、IntelがドライバでDisplayPort 2.0のUHBR 20サポートを有効にしたにもかかわらず、現時点ではUHBR 10のみがサポートされるようなことだ。これが正確であれば、IntelのArc A700ボードは「ネイティブ」8K出力をサポートせず、8Kp60モニターを扱うために2つのDisplayPort接続を使用しなければならないことになる。今のところ、6Kp60と8Kp60のディスプレイは必ずしも一般的ではなく、DP 2.0 UHBR 20のサポートがないのはそのためだが、それでもIntelが自社のGPUの潜在的メリットの1つを落としているのは少し奇妙に見える。

Intelは、発売予定のデスクトップ用ディスクリートグラフィックカードArc A700シリーズの性能と機能については熱心に語っているが、これらのカードのもう一つの重要な特徴である価格については明らかにしていない。これらの製品は「非常に近いうちに」発売されるとのことだ。

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この記事を書いた人

TEXAL管理人。学校の授業でMS-DOSを使っていたくらいの年代。Windows95の登場で衝撃を受け、テクノロジー業界に興味を持つ。以来ガジェット・ゲーム情報を追い続けてうん十年。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題も大好き。

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