地球の磁気の100万倍もの強度を持つ磁石を中国の研究グループが作り出すことに成功

masapoco
投稿日
2022年8月16日 16:11
china magnetic field

中国の研究グループが、これまでで最も強い定常磁場を地球上で発生させることに成功した。このハイブリッド磁石は、45.22テスラ(T)の磁場を発生させることに成功した。これは地球上の磁場の100万倍以上の強さにもなる強力な物だ。

この記録は、中国合肥市にある定常強磁場施設(SHMFF)で、2016年から稼働しているハイブリッド設計の磁石を使って達成されたものとなる。この磁石の構造は、超伝導磁石の中央に32mmの間隔をあけて抵抗磁石を設置する。そして両者が力を合わせることで、信じられないほど強い磁場を発生させることを可能にしているのだ。

8月12日、このハイブリッド磁石は、過去最高の45.22Tの定常磁場と26.9MWの入力を達成した。これは1999年に米国のMagLabが打ち立てた45Tの世界記録を更新するものである。

「より高い磁場を実現するために、磁石の構造を革新し、新しい材料を開発しました。ビターディスク(中央の磁石)の製造工程も最適化しました。」と、SHMFF強磁場研究所の学術部長である匡光里教授は語る。

この新記録は定常磁場に関するものだが、他のタイプではより高い強度を達成している。2019年には同様のハイブリッド磁石での実験が45.5Tでピークを迎えたが、それは比較的短時間での出来事となる。2018年には、日本の東京大学の研究グループが驚異的な1,200 Tの磁場を発生させることに成功した。とはいえ、これは機器の一部が爆発して実験が中断する前の約40マイクロ秒という短時間での出来事だ。


Sources



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • Odyssey Ark PR dl1
    次の記事

    Samsungが55インチの曲面巨大ゲーミングモニター「Odyssey Ark」を販売開始

    2022年8月16日 17:59
  • 前の記事

    「Android 13」正式版がついにリリース

    2022年8月16日 15:45
    0. Blog header 4.max 1000x1000 1
この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


おすすめ記事

  • 88a206c05ba9c73008aa090d25c0a562

    物理学者のように考え、理論を構築するAIの開発に成功

  • FCC min

    CERN、LHCの3倍となる超巨大粒子加速器を2040年に稼働させる計画を明らかに

  • これまでの1000万倍の長寿命を誇る時間結晶を作り出すことに成功

  • hour glass

    ガラスの中の時間が可逆的である証拠が初めて発見された

  • brain machine deepmind

    量子物理学は人間の行動の秘密を解き明かす鍵になるのだろうか?

今読まれている記事