Amazonがブランドのコピー品を撲滅するための取組について報告 – 悪質業者の法的責任を追及

masapoco
投稿日
2022年6月13日 11:00
amazon brand protection home

Amazonは6月9日に、同社2回目となる「ブランドプロテクションレポート」を公開した。これは、顧客が安心してAmazonでショッピングを楽しめるよう、Amazon内のストアで販売される商品が正規の物である事を証明し、模倣品を販売する悪質な業者を排除するための同社の取り組みである。

Amazonは数百万社の販売事業者(大半は中小企業)とともに、世界中の数億人の顧客に向けてサービスを提供している。Amazonをのストアを利用する場合は、商品が当然正規品であると思って購入していることから、Amazonは顧客の信頼のためにも模倣品などを締め出す必要があるわけだ。

Amazonは2021年、お客様やブランドオーナー様、販売事業者様、そして販売事業者様のストアを模倣品、詐欺、その他の不正から保護するために9億ドル以上を投資しているという。また、機械学習のサイエンティストやソフトウェア開発者、専門調査員など12,000人以上がこの活動に取り組んでいる。

Amazonでワールドワイド・セリング・パートナー・サービスを統括するバイスプレジデントのダーメッシュ・メータ(Dharmesh Mehta)は、次のように述べている。
「Amazonは、お客様に安心してお買い物していただけるよう、ブランドオーナー様や捜査機関などとも協力し、悪質業者の先手をいく革新的な対策を続けています。これまでの成果を誇りに思いながらも、Amazonのストアにおける模倣品がゼロになるまで、その歩みを止めることはありません」

2回目となる今回のブランドプロテクションレポートでは3つの主要分野、「Amazonのストアを保護する強力で効果的かつ積極的な対策」「ブランドオーナーと協力してブランドをさらに保護していくための業界屈指のツール」「悪質業者の責任追及」におけるさまざまな進展について紹介している。また本レポートでは以下のようなAmazonの取り組みを取り上げているという。

  • 悪質業者の阻止:250万以上の不正な出品アカウントの開設を阻止し、悪質業者による出品を一切、許しませんでした。この数字は前年に阻止した600万以上から減少しており、販売事業者様や商品の精査体制に加え、悪質業者の法的責任を追及する取り組みが、Amazonのストアで商品の販売を試みる悪質業者を阻止した結果を表しています。
  • ブランド保護ツールの活用の拡大:Amazonでブランドを構築、保護するための一連のツールが提供されるAmazonブランド登録 ( https://brandservices.amazon.co.jp/brandregistry/ )に登録されたブランド数は70万を超え、前年比40%増となりました。一方で、自動化されたブランド保護ツールの活用が拡大し、その効果が向上したことで、ブランドオーナー様が発見しAmazonに申告する違反報告件数は減少を続け、Amazonブランド登録に登録されているブランドオーナー様からの有効な権利侵害の報告件数の平均は、前年から25%減少しました。
  • 模倣品業者の法的責任の追及:Amazonの Counterfeit Crimes Unit(CCU、模倣品犯罪対策チーム)は引き続き、模倣品業者の責任を追及し、Amazonのストアや業界全体の小売業者に対する不正行為を阻止する取り組みに力を注いでいます。2021年にCCUは、米国で170以上の模倣品業者に対し、民事訴訟を提起しました。
  • 米国、英国、EU、中国で提訴または告発した犯罪件数は600件以上に上り、2020年から300%以上増加しました。
  • 模倣品の発見・押収:Amazonは300万点以上の模倣品を突き止め、差し押さえ、適切に処理し、お客様の被害と小売サプライチェーンでの再販を阻止しました。これには、Amazonのフルフィルメントセンターに納品された模倣品への対応、そして、Amazonがブランドオーナー様や捜査機関と協力して模倣品業者の倉庫や拠点を発見し閉鎖させた取り組みが含まれます。
  • 官民協力体制の構築:Amazonのストアを保護してきた取り組みで得た学びや進展を活かし、Amazonは模倣品業者を阻止するための官民連携の計画を発表しました。これには、小売業界で模倣品業者を阻止するための民間部門での情報交換の重要性や、国境保護のための税関との連携、模倣品業者の起訴に向けた法執行機関への資料提供の強化の必要性などが含まれます。こうした計画が建設的な対話となり、具体的なデータ共有の試み、議会承認に結びつきつつある事例へとつながっています。

なお、Amazonは6月15日(水)正午から、知的財産に携わる専門家やAmazon で自社ブランドの商品を販売するブランドオーナーを招待し、「Eコマースにおける知財、その保護と活用によるブランドマネジメントとは」をテーマに、オンライン形式でAmazon Academy(https://amazon-ac.com)を開催する。当日は、ブランドプロテクションレポートの概要を紹介しながら、知的財産の保護や活用の視点からブランドマネジメントに取り組んでいくことの意義について、専門家ならびにブランドオーナーの皆様とともに話し合いう場が設けられる。

また、第1回目のブランドプロテクションレポートはこちらから閲覧可能だ。



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