機械学習アルゴリズムを構築する企業のために、ソフトウェアと人を使って画像、テキスト、音声、ビデオデータにラベル付けを行うサンフランシスコの企業、Scale AIは、同社の従業員20%を解雇した事を明らかにした。
創業者兼CEOのAlexandr Wang氏が同社のブログ投稿を通じて発表したこの決定は、2021年と2022年の急速な採用が、現在の急速な世界経済の減速という壁にぶつかった事で重荷になってしまった事から行われた。同社は、具体的な従業員数については明らかにしていない。
Scale AIは、最終評価額が73億ドルで、多数の投資家の支援を受けており、AI業界の新星として注目されてきた。
設立7年の同社は、ロボットタクシーや自動運転トラック、倉庫やオンデマンド配送で使われる自動化ボットを開発し、最終的に商品化するための機械学習モデルの訓練に必要なラベル付きデータを自律走行車メーカーに供給することからスタートした。
2020年には、電子商取引、エンタープライズオートメーション、政府、保険、不動産、ロボティクス企業が、人工知能を開発し、それぞれのビジネスに適用するために、スケールのビジュアルデータラベリングプラットフォームに注目し、状況は変わった。同社はその後、実世界のデータセットを強化するために合成データにも進出している。その顧客ベースは、国防総省、Pinterest、Nuro、Zoox、General Motorsなど、膨大で多岐にわたる。
Wang氏によれば、AIに対する企業や政府の関心は、ここ数年で急速に高まったという。
「その結果、私は我々の新しい常識と思われることを利用するために、積極的にチームを成長させる決断をしました。2021年、2022年にかけて、売上が大きく伸びたのです。その結果、私たちは、この大きな成長が続くと仮定して、従業員数を増やしました。しかし、マクロ環境はここ数四半期で劇的に変化しており、これは私が予測できなかったことです。Eコマースやコンシューマー・テクノロジーなど、私たちがサービスを提供している業界の多くは、パンデミックに浮かれていましたが、現在は痛みを伴う市場調整を経験しています。その結果、私たちはまったく異なる経済環境に備える必要があります。」
同氏は、「ここまで導いた決断に全責任を負う」と述べている。
さらにWang氏は、Scale AIは経費を削減し、雇用方法を調整し、新しいオフィスを検討していると付け加えた。
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