Samsungは、2022年9月に3nm GAAプロセスチップの量産を開始したが、当初懸念されていた低い歩留まり率は、最近大幅に改善されたようだ。The Korean Economic Dailyは、業界関係者の話として、最近Samsungの3nmプロセスの歩留まり率が大幅に向上した事を報告している。
関係者の話では、Samsungの第1世代3nmプロセスノードの生産歩留まりは「完璧なレベル」に達しているとのことだ。ただし、具体的な歩留まり率については触れられていない。
以前は、TSMCの歩留まり率が80%と言われていたところ、Samsungは10%というまさに期待外れの水準にとどまっていた。この改善により、QualcommとMediaTekは、この次世代プロセスでのスマートフォン用SoCの開発に興味を示す可能性がある。
以前、Qualcommは、ウェハのコストが高いため、次期Snapdragon 8 Gen 3を3nmプロセスで量産するかどうか迷っていると報じられていた。この決定は、AppleがiPhone 15 ProとiPhone 15 Ultra向けにA17 Bionicを発表する際に、大きなアドバンテージを与えることになるジレンマがあった。Samsungが戦略的な価格をQualcommに提示すれば、この状況は変わる可能性もある。
歩留まりが向上したことで、Samsungの関係者は「第2世代の3nm GAAプロセスを遅滞なく開発している」とも述べている。これらのチップが関連顧客に提供される時期は確認されていないが、Samsungが2024年のいつかには量産を開始する可能性が高い。現在、2022年9月の統計によると、Samsungは世界のファウンドリ市場で16.4%のシェアを占めており、TSMCは53.4%のシェアでこの分野で圧倒的地位を占めている。
SamsungがTSMCの座を脅かすことは当分ないだろうが、少なくとも、3nmのGAA歩留まりをさらに向上させることは、QualcommやMediaTekなどの企業を再び呼び戻すことにもなり、最終的にはまたユーザーにとっても好ましい結果をもたらすだろう。
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