Wall Street Journal紙の報道によると、OpenAIは現在、自社株の第三者割当増資について複数の投資家と交渉中で、このAIに特化した新興企業の価値は800億ドルから900億ドルに達する可能性があるという。
Microsoftが一部出資するこのAI企業は、年初から評価額が3倍に上昇し、今年の売上は予想をはるかに上回る10億ドルに達する勢いだ。
MicrosoftはAIに特化したこの企業の株式49%を保有している。2023年1月、MicrosoftはOpenAIに100億ドルを投資し、この革命的企業への投資総額は130億ドルに達した。Microsoftは、この資金とクラウドコンピューティングサービスAzureへのアクセスを提供する見返りとして、OpenAIが130億ドルの投資全額を回収できるまで、OpenAIの利益の75%を得る権利を得た。その後、MicrosoftはOpenAIの利益の49%を920億ドルに達するまで受け取り、その後はMicrosoftの株式はOpenAIの非営利財団に返還される。
2015年に設立されたOpenAIは当初、人工知能の開発に特化した非営利の研究所だった。それが、シリコンバレーで有名なSam Altman最高経営責任者(CEO)の下で一変した。Sam Altmanは以前、トップクラスのスタートアップ・アクセラレーターであるY Combinatorを率いていた人物だ。
OpenAIは営利目的のビジネスに転換し、2020年に最初の商用製品である、入力プロンプトを与えてテキストを生成できる大規模言語モデルGPT-3をリリースした。
それから早3年、AIは急速に進歩した。OpenAIは生成AI技術のリーダーであり、テキストから画像への変換ツールDALL-Eや音声からテキストへの変換ソフトウェアWhisperのようなツールをリリースしている。最も人気があるのはChatGPTだ。このチャットツールの有料版を利用している契約者や企業顧客は、ChatGPTの出力を向上させる最新のGPT-4モデルにアクセスできる。
そして今秋、OpenAIはChatGPTのアップデートを発表し、ユーザーは音声と画像を使ってチャットボットと対話できるようになった。
今回の取引により、OpenAIはAIシステムを開発・維持するためのコンピューティング費用として、より多くの資金を調達する可能性が高い。
Source
- The Wall Street Journal: OpenAI Seeks New Valuation of Up to $90 Billion in Sale of Existing Shares
コメントを残す