OpenAIは、GPT-4モデルの改良と、開発者向けサービスの改善を発表した。
GPT-4モデル(gpt-4-0125-preview)の改良については、OpenAI曰く「より効率的で怠惰でなくなった”とのことだ。。同社はまた、新しい組み込みモデル、価格の引き下げ、新しいAPIキー管理ツールも発表している。
GPT-4アップデートは、”怠惰(laziness)“として知られる問題(モデルがタスクを完了できない状況)を修正するものだ。11月と12月に、GPT-4を搭載したChatGPTが怠け者になり、不完全なコードを書くようになったという苦情が一部の開発者から寄せられていた事に対応するものである。
新バージョンのgpt-4-0125-previewでは、モデルはコード生成などのタスクをより徹底的に完了し、不完全な回答をする頻度が減る事が期待出来る。OpenAIは、より高い精度と信頼性の高い結果を約束すると述べている。
GPT-4 Turbo with Visionは「今後数ヶ月で」一般利用可能になり、OpenAIのモデレーションモデルもアップデートされ、OpenAIによれば「これまでで最も堅牢なモデレーションモデル」となったとのことだ。
OpenAIがGPT-3.5を更に値下げ
OpenAIはそれに加えて、GPT-3.5 Turboモデルの価格を値下げした。入力価格は50%引き下げられ、1Kトークンあたり0.0005ドルに、出力価格は25%引き下げられ、1Kトークンあたり0.0015ドルになった。これは1年で3回目の値下げである。
GPT-4とGPT-3.5のアップデートに加えて、OpenAIは2つの新しい埋め込みモデル「text-embedding-3-small」と「text-embedding-3-large」を導入した。
OpenAIによると、smallモデルはより低価格でより良いパフォーマンスを提供し、largeモデルはより正確な結果を得るために高次元の埋め込みを生成するという。
埋め込みモデルは、コンテンツをAIモデルの基礎となる概念を表す数列に変換し、異なるデータ・ポイント間の関係を捉え、より低い次元で表現するものだ。
これらのベクトル表現により、AIモデルはクラスタリング、クエリ、分類などの複雑なタスクを実行できるようになる。モデルの埋め込みは、AIアプリケーションのデータ前処理の重要なステップであるため、低コストでより高い埋め込み性能は、AI開発において大きなプラスとなる。
新しいAPIキー管理ツール
加えて、開発者がAPIの利用をよりコントロールし、監視できるように、OpenAIは新しい管理ツールを導入した。開発者はAPIキーの権限を設定し、キーレベルで使用状況を追跡できるようになっている。OpenAIによると、これらの新機能は、特に大規模な組織において、APIの使用状況の管理と分析をより容易にするとのことだ。
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