Googleは、AndroidデバイスとWindowsPC間でファイルを簡単に共有できる新しいアプリ「Nearby Share for Windows(Windows用ニアバイシェア)」を正式にリリースした。3月にベータ版が公開されたこのアプリは、現在AndroidのWebサイトからすべてのユーザーがダウンロードできるようになっている。
Nearby Shareは、BluetoothとWi-Fiを使用してデバイス間のピアツーピア接続を作成するため、ネットワーク接続は必要ない。ファイルを共有するには、Android端末でNearby Shareアプリを開き、共有したいファイルを選択する。
するとアプリが近くにあるWindows PCをスキャンし、Nearby Shareに対応しているデバイスのリストを表示してくれる。デバイスを選択すると、ファイルが自動的に転送されるのだ。
Googleはまた、いくつかのOEMと協力し、自社のデバイスにNearby Shareをプリインストールする予定だ。HP Dragonfly Proがこのサポートを受ける最初の製品となる。これにより、同端末のユーザーはアプリをダウンロードすることなく、すぐにNearby Shareを使い始めることができる。
なお、Nearby ShareはWindows 10の64ビット版以上が必要で、Arm版Windowsには対応していない。
Nearby Share for Windowsの提供開始は、ユーザーがAndroid端末とWindows PC間でファイルを簡単に共有できるようにするGoogleの取り組みにおいて、重要な一歩となる。このアプリは使い方が簡単で、素早く動作するため、写真、ビデオ、ドキュメント、その他のファイルを共有する便利な方法となっており、iPhoneとMacのAirDropへの有力な対抗馬となり得る。
Androidでは、既にSamsungがファイル共有アプリ「Quick Share for Windows」をアップデートし、Samsung製以外のノートパソコンでも使えるようにしている。このアプリはすでに、Samsungユーザーがスマートフォン、ギャラクシー・タブレット、ギャラクシー・ブック・ノートパソコン間で写真、ビデオ、ドキュメントを転送できるようになっている。
WindowsとAndroidの結びつきは深くなっており、Windows側でも、Windows Subsystem for Android(WSA)において、ファイル共有などの機能を追加し、魅力的なものになってきている。また、対応するAndroidアプリも数を増しており、WSA自体の安定性も上がっている。Windows Subsystem for Androidは、Windows 11を搭載した互換性のあるPC上で、Microsoft StoreからAmazon App Storeでダウンロードすることが可能だ。
Sources
- Google The Keyword: Nearby Share for Windows is now officially available
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